松永正訓の小児医療~常識のウソ
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ロタウイルス胃腸炎、流行はやむを得ない?
病院に勤務していた頃、深夜に自宅の電話のベルが鳴ることはしょっちゅうでした。その理由は、「これから緊急手術をおこないたいので手術に加わってほしい」という後輩医師からの依頼でした。緊急手術をおこなうということは、患者の病気に対する診断がすでについているということです。しかし私はかつて一度だけ、「患者の体の中で何が起こっているかわからないので来てほしい」と連絡を受けたことがあります。 病院の時間外…
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症状と診断とどちらが大事なのかは、大人でも子供でも難しい所ですね。
致命傷な病名や病態さえ回避できれば、理解の煩雑さや管理の問題から経過観察や軽微な対症療法が望ましいことはどこでもよくあります。
自分は元放射線科医なので、時々、精密すぎる癖があって、段階的な診断治療との兼ね合いを迷うことがあります。
何でも、精密に診断治療をしていると手間もコストも跳ね上がりますし、それは臨床的には正しくありません。
(僕はたまになりすまし医師対策に、フルパワー出しますけど)
緊急性がない場合、いくつかの疾患を想定して、対策をしてみて、改善がなければ、精密検査に行ってもらうやり方を健診や内科の代診でも使っています。
さて、CTやMRIの進歩もあって、試験開腹という技術は減りましたが、小児では被爆や鎮静の問題もあり困難で、この症例のように非典型例をどう扱うかは今後も課題になるでしょう。
小児科医の減少は社会問題ですが、こういう一般対応を多くの人が知ることで、一番大変な夜間救急の逼迫を軽減することができます。
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