産婦人科医 宋美玄さん
一病息災
[産婦人科医 宋美玄さん]妊娠糖尿病(1)「発見してもらい良かった」
産婦人科医として働きながらメディアで正しい医学情報を発信し、2人の子の母親という役割も担う。35歳で長女を、39歳で長男を出産し、その妊婦生活は妊娠の影響で高血糖になる「妊娠糖尿病」という合併症と二人三脚だった。
「祖父が糖尿病でしたし、先に出産した末の妹も妊娠糖尿病でしたから、私も妊娠したら、と思ってました。でも、なってみたら、やはり大変でしたねえ」
30代前半まではキャリアを積むことに集中し、出生前検査やセックスカウンセリングなどの専門を磨いた。産める体か子宮や卵管の機能をチェックしながら30代半ばで避妊をやめると、幸い、すぐに授かった。
里帰り出産の予定で、実家近くの兵庫県の産院を予約。妊娠7か月で妊娠糖尿病のふるい分け検査を受けたら、引っかかった。さらに、糖水を飲んで血糖値の変化を見る精密検査(ブドウ糖負荷試験)をして診断が確定した。
妊娠糖尿病は妊婦の12%がなり、胎児が大きくなり過ぎたり、新生児が低血糖などの合併症を起こしやすくなったりする。
「ああ、ハイリスクな8分の1に入ってしまったと思いましたね。それでもきちんと発見してもらって良かった。いまだに検査しない病院もありますから」
母校の大学病院で、糖尿病の管理をすることにした。
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産婦人科医 宋美玄 さん(40)
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