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顕微授精、子も精子薄く…男性不妊の要因引き継ぐ

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 不妊男性の精子を針で卵子に注入する顕微授精で生まれた男児は成長後、一般男性より精子の濃度が薄く、活発な精子の数が少ないなどとする調査結果を、ベルギーの研究チームが欧州生殖医学会誌に発表した。男性不妊の要因が、顕微授精で親から引き継がれたことが分かったのは初めて。

 研究チームは、顕微授精で生まれた18~22歳の男性54人を、自然妊娠で生まれた同世代の一般男性57人と比較。全体として精子の濃度は半分程度と低く、活発な精子の数は3分の1程度と少なかった。

 顕微授精は体外受精の一種で、精子の数が少なかったり、動きが悪かったりする場合に行う。最近は体外受精の成功率を上げるため、顕微授精を選ぶ例も増えている。現在主流の方法は1992年にベルギーで開発され、国内でもこの方法で94年から2014年までに少なくとも9万人以上が生まれている。

 ベルギーでは、生まれた子どもの長期追跡調査が行われ、初期に生まれた男児が成長し、生殖能力への影響が判明した。

 埼玉医科大産婦人科の石原 おさむ 教授は「通常の体外受精は世代を重ねて安全性が確認されたが、顕微授精はまだその途上。今回の結果は心配していたほど悪くはなかったが、更なる研究が必要だ」と話す。

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