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夫との修復を図りながら迷いが生まれている女性(3)「やっぱり夫が一番」

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夫との修復を図りながら迷いが生まれている女性(3)「やっぱり夫が一番」

 40代後半、育児と仕事の両立にくたびれ果て、夫との歩み寄りもできなかった女性は、その日以来、夫に期待はしないと決めて生活を続けました。しかし、5年ほどたち、50歳になると、急に「このままでいいのだろうか」という思いが浮かびはじめました。

 きっかけは、春先に経験した大量の出血でした。生理にしては明らかに多すぎる量で、不安を感じざるを得ませんでした。

 「生理も不順になっていたので、これで閉経か、それとも婦人科系の重い病気なのかと思ったのです。検査を受けて結局、病気ではないとわかったのですが、それにしても自分が老い始めている、衰えていると実感した出来事でした。このまま年を取っていくのかと、急に焦りのようなものを感じました。そして、なんだか人肌が恋しくなってきたのです」

 女性は、インターネットで、自分と同じような気持ちを抱いている人はいないかと必死に探しました。すると、「更年期で不安定だからこそ、セックスをしたい」と体験を語るブログなどを発見しました。

 「その女性もだんなさんと長年セックスレスのようなのですが、その寂しさが自分と重なって、涙が出そうになりながら夢中で文字を追いました」

 思えば、第2子が生まれてから5年間、ほとんどセックスはありませんでした。完全になくなったら夫婦でなくなるという不安もあり、数回自分から誘いました。しかし、いかにもいやいややっていると言わんばかりの義務的な交わりでした。

 「終わった後に悲しくなるようなセックスで、その度に心は離れる一方でした。でも、50歳になって、女性としての節目を迎えた時、家族って何なのだろう、夫婦って何なのだろうという問いがまた急に心の中に膨らんできたのです。このままあきらめきれないような、強い感情でした」

 ネット検索だけでなく、幼なじみや友達など同世代の男女に「みんな、どれぐらいしているの?」と率直に尋ねることもしました。

 同級生で一番多い男性は、月に1回あるということでした。「自分は妻と毎日でもしたいのに、妻はそこまでしたくないんだよな」とぼやかれました。もう1人の男性は逆に、「妻はしたいと言うけれど、僕は手をつないで、一緒に風呂に入るだけで満足」と数年間していないようです。かと思えば、同世代の女性は「全然ないし、夫の存在自体がストレス」とうんざりしたように言うのでした。

 「それでもインターネットも含めていろいろとリサーチしてみると、やっぱりセックスっていいなと思う体験談もちらほら見られました。私ももっとよりよい快感があるならば、それを知らないで人生を終わりたくないという気持ちが募りました」

 そこで、再び考え込んだのは、「相手をどうするか」ということでした。

 「結婚している私の立場では、夫がいいのでしょうけれども、夫が今さらどう思うかわからない。最近はいやいややっているような記憶ばかりでしたから。試しに過去の男性を思い浮かべてみて、頭の中でシミュレーションしてみました。その結果、冷静に考えてみても、『やっぱり夫が一番いいな』と感じたのです。うまくいっていた時は、体の相性も心の相性も一番良かった。できることならば、夫ともう一度恋愛し直そうと決心しました」

 最近、仲のいい友達が3組離婚していたのですが、その友達の夫たちに比べれば、ましなほうだという思いもありました。

 「悪い人ではないし、子どもも小さいので離婚も面倒くさい。一番現実的な相手は夫なのだと思いました」

 ここ数年、心が離れると夫のにおいさえイヤになり、「臭い」といって、洗濯物も別にしていました。子ども2人と家族4人で並んで寝ていましたが、子どもたちからは「お母さん、いつもお父さんをいじめているよね」と言われる始末。夫は相変わらず帰宅も遅く、どこから距離を埋めたらいいのかわからないまま時間が過ぎました。

 そんなふうに過ごしていた今年の夏頃、仲のいい男友達から連絡があり、一緒に食事をすることになりました。夫は、ノー残業デーの日に前もって出かける都合を伝えておくと、娘たちの面倒をみてくれて、夜に女性が誰と会おうが自由にさせてくれます。女性は男友達に夫とのことを相談する気持ち半分、タイミングが合えばその彼とどうにかなってもいいという気持ち半分で会いに行きました。

 友達は、「ご主人を大事にした方がいいよ」と修復を勧めてきました。「私、夫とセックスレスなの」と明かすと、「自分もあまり妻としていないよ」と返してきました。話しているうちに、「私、愛されている実感がないのが寂しいの」と自分でも思ってもみなかった言葉が自然に出てきて驚きました。

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岩永直子(いわなが・なおこ)

1973年、山口県生まれ。1998年読売新聞入社。社会部、医療部を経て、2015年5月からヨミドクター担当(医療部兼務)。同年6月から2017年3月まで編集長。

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