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サル→サルへiPS移植、心機能回復に成功…人への活用期待

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サル→サルへiPS移植、心機能回復に成功…人への活用期待

 心筋梗塞を起こしたサルに、拒絶反応を起こしにくい別のサルのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った心筋細胞を移植し、心機能の回復に成功したと信州大学などの研究グループが発表した。

 10日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。人の治療でも、備蓄した他人の細胞を使う方法が計画されており、サルでの成功は、臨床への応用に向けた一歩になる。

 研究グループは、拒絶反応を起こしにくい白血球型のサルを選抜。このサルのiPS細胞から作った心筋細胞を、心筋梗塞を起こした別のサル5匹の心臓に注射して移植したところ、4週間後に心機能が平均7~8%改善した。ただ、移植後、一時的な不整脈の増加も見られた。

 iPS細胞を使った再生医療は、本人の細胞を使えば拒絶反応は起きないが、移植までにかかる時間の長さと膨大な費用が課題として浮上。京都大では、拒絶反応を起こしにくい人の血液から作ったiPS細胞を医療用として備蓄し、目の難病患者などの治療に使うことも計画されている。

 信州大の柴祐司准教授は「他者由来の細胞移植でも拒絶反応を起こさず、有効であることが確認できた。不整脈などの副作用を克服できるよう研究を進めたい」と話している。

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