俳優 塩見三省さん
一病息災
[俳優 塩見三省さん]脳出血(2)健康に自信あったのに
複数ドラマの掛け持ちだったが、ストレスはなかった。撮影を終えて約1か月後、自宅で「ホッとして、ボーッとしていた」時、病魔に襲われた。
その日は、朝から何となく足取りが重かった。夕方になっても回復しない。「お風呂に入ったらすっきりするかな」と入浴。浴槽から出ると体に力が入らなくなり、「あれっ」と思うと同時に崩れ落ちた。
頭はしっかりしていて、話もできるが、体を動かせない。まもなく帰宅した妻が、倒れているのを発見し、救急車で病院に搬送された。救急隊員の質問にも自分で名前や住所などをすらすら答えた。痛くないので休めば治ると思っていた。
健康には自信があった。酒は飲まず、ジムで汗を流し、散歩などで役者の基礎体力を維持した。健康診断は毎年受け、具合が悪ければすぐに病院に行く。血圧など、異常はなかった。
磁気共鳴画像(MRI)などから脳出血と判明した。原因は「一過性の高血圧」と言われた。手術はせず、降圧剤を服用し、搬送から約1日で容態は落ち着いた。ただ体は元に戻らず、病院のベッドにいた。
後で医師から「血管が、ちょっと弱かっただけですね」と言われた。「30、40、50歳代と同じようなペースで過ごしてきたが、自分が思うより、体が年をとっていたということかな」。ショックだった。
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俳優
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