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土鍋使い炊き込みご飯

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途中で蓋開けて 煮立ち加減確認や具材追加

土鍋使い炊き込みご飯

サンマの炊き込みご飯(手前)と、マイタケとシメジの炊き込みご飯=守屋由子撮影

 新米の季節。短時間でおいしく炊くことができる土鍋炊飯に、挑戦してみてはどうだろう。旬の食材を使った炊き込みご飯を土鍋で作るコツを、懐石「 近又きんまた 」(京都市)の7代目主人鵜飼 治二はるじ さんに教わった。

 土鍋は加熱中でも蓋を開け、だし昆布を取り出したり、具材を加えたりすることができ、炊き込みご飯の調理に便利だ。

  サンマの炊き込みご飯 は、ユズ入りの漬け汁で下味をつけた「 幽庵ゆうあん 焼き」のサンマを、炊飯途中で加える。

 <サンマを三枚におろし、腹骨を取り除いて土鍋に入る大きさに切り、濃い口しょうゆ、みりん、ユズを合わせた調味液に30分ほど漬ける。グリルで焼いて冷ましておく>

 この一手間で、サンマに上品な味わいと香ばしさが加わる。

 <米は洗って水を切りボウルに入れ、調味料と昆布を加えただしに、30分~1時間浸す。だし・昆布と一緒に土鍋に移し、細かい千切りにした針ショウガを散らし、蓋をして強めの中火で沸騰させる>

 米をだしに直接浸水させると、味にムラがなくなる。沸騰までに時間をかけると米がふやけてしまうので、途中で蓋を開けて煮立ち加減を確認してもいい。「強めの火にかけているので、蓋を閉じればすぐに温度が上がります」と鵜飼さん。

 <沸騰したら弱火にし、蓋を開けて昆布を取り出す。しゃもじで混ぜて温度を均一にし、サンマを入れ約10分炊く。水分がなくなれば火を止め、水分が残っていれば、様子を見ながらさらに炊く。炊き上がりに実ザンショウのつくだ煮を散らして約15分蒸らし、枝豆を混ぜる>

 枝豆は歯ごたえのアクセントになる。今の季節は黒大豆の枝豆が旬。京都産のブランド枝豆「紫ずきん」は甘みが強く、手に入ればぜひ使いたい。

  マイタケとシメジの炊き込みご飯 も、米を昆布と調味料入りのだしに浸しておく。

 <米をだしごと土鍋に移し、太白ゴマ油を加える。針ショウガ、食べやすい大きさに切ったマイタケとシメジを散らし、蓋をして火にかけ沸騰させる>

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沸騰したら蓋を開けて昆布を取り出し、しゃもじでひと混ぜして焼いたサンマを加える

 太白ゴマ油を加えると米が水を吸いすぎず、しゃきっと炊きあがる。鵜飼さんは「キノコのように油気のない食材を使う際に入れるといい」と助言する。炊飯中に、ホタテの貝柱を焼き網であぶって焼き目をつけ、サイコロ状に切っておく。

 <沸騰したら弱火にして昆布を取り出しホタテを加える。約10分炊き、水分がなくなれば火を止め、約15分蒸らす。仕上げに湯がいたミツバを散らす>

 どちらのご飯も、好みでスダチの搾り汁をかけてもおいしい。「最初はそのまま、途中でスダチを絞ってみて。味わいががらりと変わりますよ」

 同じ分量で、炊飯器でも炊くことができる。その場合、スイッチを入れる前に焼いたサンマやホタテを入れ、だし昆布は取り出しておく。新米の場合、水分を多く含んでいるので、だしの量は控えめにするといい。

  【材料】

  ■サンマの炊き込みご飯

 サンマ1匹半/濃い口しょうゆ、みりん各大さじ3と1/3杯/ユズ輪切り2、3枚/米2合/カツオと昆布のだし400cc/酒、みりん各大さじ1杯/薄口しょうゆ同1と1/3杯/塩少々/昆布4g/ショウガ1かけ/実ザンショウのつくだ煮約3g/ゆでてさやから出した枝豆60g

  ■マイタケとシメジの炊き込みご飯

 米2合/カツオと昆布のだし400cc/酒、みりん、薄口しょうゆ各大さじ1杯/濃い口しょうゆ同2/3杯/塩少々/昆布4g/太白ゴマ油小さじ1杯弱/ショウガ1かけ/マイタケ、シメジ各100g/ホタテの貝柱(生)2個/ミツバ2束

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