予防医学研究者・石川善樹の「続けたくなる健康法」
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新聞を読むと認知症になりにくい
こんにちは。
予防医学研究者の石川です。
つい先日、言わずと知れた脳科学者・茂木健一郎さんと対談させていただきました。
茂木健一郎さんのサービス精神
茂木さんとお会いするのは初めてだったのですが、大変失礼ながら第一印象は「落ち着きのない方だなー」というものでした(笑)。とにかく頭も体も終始動かし続けていて、当日のイベント写真をご覧いただくと分かるのですが、もはや用意された椅子に座ることなく、ずっと立ったまま熱弁をふるっていらっしゃいました。
また一方で、さすがメディアで大活躍されているだけに、会場を盛り上げようとするサービス精神も大変勉強になりました。昔から私は、すぐに「いいなー」と思った人をまねしたくなるので、ついついサービス精神を発揮して次のようなことを口走ってしまいました。
「新聞を読むと、認知症になりにくいという研究が最近出たんですよ!」
イベントの主催者が新聞社ということもあったので、「いやいや石川さん、それはリップサービスが過ぎませんか?」という批判も頂くかなと思ったのですが、確かにそういう研究が出ているので、突拍子もないことを言っているわけではありません。
新聞を読んでいない人は 1.51倍 認知症になりやすい
ちなみに研究を行ったのは、星城大学の竹田教授らです。健康な約7000人の高齢者を5年にわたり追跡し、どのような特徴を持った人が認知症を発症しやすいのかを調べたものです。
その結果、新聞を「読んでいない人」は、「読んでいる人」に比べて1.51倍認知症になりやすかったと報告されています。
【参照】http://www.seijoh-u.ac.jp/wp-content/uploads/2016/04/20160427ninnchishorisuku.pdf
もちろん新聞が唯一の要因というわけではなく、ほかにも認知症発症に関係する13の要因が竹田教授らの研究で報告されています(例えば「仕事を持っていない人」は、「持っている人」に比べて認知症になりやすいなど)。
もちろんこれはいつも言っているように、あくまで一つの研究結果でしかないので、今後さらなる研究を重ねていかないと本当にそうなのかどうかは分かりません。ただそんなこと言っていると、このブログで書けることがなくなってしまうので(笑)、一つ一つご紹介し、もし間違っていることがのちに分かれば丁寧に修正していきたいと思っています。
それにしても、やはりイベントというものはいいものですね。読者のみなさまとの交流も楽しかったですし、なにより、ぜひまた茂木さんと対談をしてみたいなと思っています。
茂木さん、ありがとうございました!!(><)
それではまた次回!
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