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高齢者の睡眠

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[高齢者の睡眠](2)「不眠」感じ方の問題も

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 不眠症状は、本人が感じる主観的な評価と、客観的な評価に大きな差があることが多い。

[高齢者の睡眠](2)「不眠」感じ方の問題も

 眠れないと訴える人も、脳波や睡眠日誌を調べると、本人の申告よりも、長い時間寝ているケースがほとんどだ。

 高齢者の場合、不眠症状を訴えていても、半数以上は日常の生活に支障が出ていない。「本人の主観的な評価が変わることが大きなゴール。治ることをあきらめることで、治ることもある」と、早稲田大学助教(臨床心理学)の岡島 いさ さんは説明する。

 「昔のようにぐっすり眠りたい」と悩んでいた人も加齢による変化を理解して、受け入れることで、症状は変わらなくても、主観的な評価が改善し、不眠に悩まなくなることがある。

 同時に、生活習慣を見直すことも大切だ。

 高齢者は、やることがないから、まだ眠くないのに早めに寝床に入るというケースも多いが、これは寝付きを悪くする大きな原因だ。布団の中にいる時間をあらかじめ決めて、眠くなってから、床につくようにしよう。

 朝の太陽の光は健康に良いと言われているが、朝早く目覚めてしまう人には逆効果になる。体内時計が、朝型にさらにシフトしてしまうからだ。朝が早すぎる人は、午後、光を浴びるのがお勧めだ。

 長い昼寝は、夜間の眠りを妨げる。ウトウトするなら、影響が少ない午前中が良い。

 運動は、ほどよい疲れで眠りを誘うとともに、不眠の原因となるうつにも効果がある。

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