わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
「奇形」を「個性」と言い換え…医師の心遣い
神奈川県横須賀市 無職 76
9歳の孫の付き添いで大学病院の歯科を受診した。奥歯の激しい痛みで、孫は前夜から夜通し泣き叫んでいた。診断結果は「中心結節」。永久歯の表面に角状の突起が生え、ものをかんだりしているうちに角が欠けると、神経がむき出しになって痛むという。
初めて聞く病名だったので、「それは歯の奇形なのですか」と尋ねたところ、医師は「歯の個性ですよ」と優しく言った。
「奇形」という言葉を使った私に、「個性」と言い換えて答えてくれた医師の心配りには、目の前にいる子どもへの配慮もあったのだろう。
患者の心を突き刺すような医療関係者の言葉が、何かと取りざたされる昨今、ほっとするような温かさを感じた。
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kirarin
奇形ではなく個性… ステキな心遣いですね。 私も病床名は違いますが今年22歳になる娘が12歳の小学校卒業間近に9歳で発症した脳腫瘍の合併症で車椅...
奇形ではなく個性…
ステキな心遣いですね。
私も病床名は違いますが今年22歳になる娘が12歳の小学校卒業間近に9歳で発症した脳腫瘍の合併症で車椅子の障害児となりました。他にも多々の障害を抱え呆然とする私に「障害はその子の個性、一緒に前に進もう」と。
現在もアフターフォローはその時の先生。何故?こんな状況に?と怒涛の感情が医療者に対しなかったわけではありません。しかし、そのまま立ち止まるわけにはいかない。その一言が未知の世界への不安な道を照らしてくれたのは事実です。
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