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「早寝早起き」は本当に体にいいのか?…睡眠の新常識

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■現役世代は睡眠不足が問題

 現役世代は睡眠不足が問題です。睡眠不足で、インシュリンの分泌量が低下し結果的に血糖値が上がったり、夜間の高血圧が生じたり、あるいは発がんのリスクを高めたりと、体へのいろんな負担が生じます。睡眠時間の短い人を長期的に追いかけていくと、死亡率が高くなるというデータが、アメリカでも、日本でもあります。

 また、平日は睡眠不足の一方で休日は寝ダメをすれば、一週間のなかで睡眠が変動します。この変動自体が、体への負担となって、例えば動物の研究ですけれど、妊娠する確率を落としたりします。

 下のグラフを見ていただくと、平均的な睡眠時間が6時間とか7時間の人たちは、死亡率が低い。ここには自然に眠れている人が多く集まっているのです。この人たちの死亡率を1とすると、5時間とか4時間しか眠らない方の死亡率がだんだん上がっていくことが分かります。短時間睡眠の方は、数年とか十数年のスパンでみると、疾病に罹患(りかん)して、死亡率が高くなることが分かっています。

 

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 短時間睡眠の人については、いろんな科学的な研究がされています。しかし、グラフの右のほうは、長時間睡眠の人ですが、こちらはなぜ死亡率が高くなるのかよく分かっていないのです。何かの原因によって長時間眠りがちだという人が、結果的に寿命が短いということかもしれません。

 一方で、6~7時間の睡眠が誰にでも最適かというと、そうではありません。最適な睡眠時間には、大きな個人差があって、同じような年代でも4時間くらいの幅があるのです。だから、何時間寝たらいいですよ、ということは言えません。あくまで全体を平均すれば7時間くらいが最適なのだけれども、5時間で十分な人や、8時間寝ないと体調不良を起こす人もいます。

 自分にとって何時間の睡眠が適正かを知るには、1週間くらい自由な時間があったら、目覚まし時計を一切止めて、十分寝てみてください。最初の数日は非常に長く眠りますが、その後は、睡眠時間が短くなります。5日目、6日目くらいの、自然に眼が覚めるまでの時間というのが、自分の適正睡眠時間に近づいているといえます。

 

■サラリーマンが無理なく体調を保つ方法

 働く現役世代の方々は6時間睡眠では足りませんが、このくらいの生活を強いられているサラリーマンの人が多いと思います。この人たちが、無理なく体調を保つにはどうしたらいいかということを説明したいと思います。

 まず、早起きをしても、夕方以降に目がさえて、早寝ができないという方が多いので、体調を壊してしまいます。早寝をする体質づくりのために、午前中、起きてから6時間くらいの間に、できるだけ強い光を浴びていただきたいというのが一つです。

 現役世代は、週末など寝ダメして昼近くまで寝てしまうことが多いのですけれど、朝一度起きて、光を浴びて、体を朝型に巻き戻して、眠ければ昼過ぎに昼寝をしていただきたい。不眠症や高齢者の方は昼寝すると、夜眠れなくなりますが、現役世代は昼寝で寝不足を解消しましょう。

 

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 また、高齢者の人は夕方過ぎにできるだけ光を浴びてくださいと言いましたけれども、現役世代は早寝をしなければならないので、夕方くらいから、できるだけ光をシャットダウンすることが重要です。午後3時以降は、部屋を暗くしたり、青い光は体内時計を直すのでなるだけ暖色系のライトを中心に使ったり、なるべくテレビから離れたりしてください。働く世代で早寝早起きができない方は、例え怪しまれても(笑)、夕方からは濃いサングラスをかけていただくと、夜型に引き込む光をシャットアウトできます。

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