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空腹時…おなか鳴る理由

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胃腸の動きで空気が振動

空腹時…おなか鳴る理由

 会議中や授業中におなかが鳴ると、ちょっと恥ずかしい。空腹になると、なぜ音が出るのだろうか。

 近畿大医学部講師の桜井俊治さん(消化器内科)は「音は胃や腸が収縮する時に出る」と説明する。口に入れた食べ物は食道を通って胃、十二指腸に入り消化され、小腸で吸収される。一般的に胃から食べ物が出ていくのに3、4時間かかる。

 胃の中がほぼ空っぽになると、周期的に胃の収縮運動が始まり、小腸にその動きが伝わっていく。この時に、消化しきれなかった食べ物のかすや水分、空気がかき回されて、空気が振動する。これが「グー」という音になる。

 この空腹時の収縮運動は、十二指腸のモチリンというホルモンが関係しているとされる。詳しい仕組みはわかっていないが、分泌されると運動が始まり、胃腸の中に残っているものを絞り出すように排出させようとする。音が鳴っている時は、胃腸をきれいにするための掃除が行われている、というわけだ。

 音には個人差があり、「グー」「ゴゴゴ」「キュルキュル」など様々。収縮する部分や空気の量などで変わる。こうした胃腸の運動は緊張すると低下するが、自分で意識的にコントロールして音を止めることはできない。「厄介に思うかもしれないが健康の証し。気にしすぎないで」と桜井さん。

 むしろ音が鳴らない食生活のほうが注意が必要だ。間食をし続けたり、就寝前に食事をしたりすると、胃は常に食べ物で満たされ掃除をする間もない。「カロリーオーバーとなり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクも高まる」と話す。

しっかり3食、音は減らせる

 3食きちんととるだけでも、おなかの音は減らせる。武庫川女子大教授の 蓬田よもぎだ 健太郎さん(分子栄養学)は「栄養バランスも大切」と話す。

 消化吸収の速さは炭水化物、たんぱく質、脂質の順だ。例えばそうめんだけ食べれば、早く空腹状態になり、音も出やすくなる。肉や野菜などもしっかり食べたい。

 胃腸の中に空気の量が多い状態になると音が鳴りやすい。早食いや炭酸飲料の飲みすぎにも注意しよう。

 適度な間食も効果がある。チョコレートやあめをなめれば素早く血糖値が上がり、空腹感はなくなる。脂質が多いナッツ類も腹持ちがよい。

 空腹のまま仕事や勉強を続けると、血糖値が下がる。音が鳴るばかりでなく脳が栄養不足になり、集中力や思考力の低下を招く。

 蓬田さんは、会議が長引きそうな場合などは、軽くお菓子を食べながら話し合うスタイルを勧める。「雰囲気がよくなり、アイデアも出やすい。もちろん、食べ過ぎには注意してください」

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