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からだコラム

[栄養で治す]食の楽しみ奪う嚥下障害

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  嚥下えんげ 障害という病気があります。ものを食べるということは、食べ物を認識して口に入れ、かんでのみ込むまでの動作からなります。このうち「のみ込む」という動作が「嚥下」です。つまり「嚥下障害」は「のみ込みの障害」と言えます。

 嚥下障害があると、十分にものを食べられないことによる栄養低下と、食物の気道への流入( 誤嚥ごえん )による肺炎が問題になります。嚥下障害が起きる原因は様々ですが、脳血管障害のほか、神経や筋肉の病気では高い頻度で起こります。

 高齢者の肺炎のかなりの部分は、加齢による嚥下機能の低下によって引き起こされる誤嚥性肺炎であるともいわれ、高齢社会を迎えて、その対応が問題になっています。

 最近では、多くの企業が嚥下障害向けの食品開発に取り組み、嚥下障害をメインテーマにした学会も開かれるようになりました。

 「食べる」ことは人間の基本的欲求であり、日常生活の中の大きな楽しみの一つです。嚥下障害は、その楽しみを奪うものであり、医療者としては真剣に取り組んでいくべき課題だと自覚しています。

 嚥下障害にも様々なタイプがあります。口にため込んでなかなかのみ込まず、食事時間が異常に長いというような場合は、食事を変えたり、摂食時の姿勢の調整を行ったりします。

 今は何も食べておらず、これから食べ始める場合であれば、適切な姿勢でのゼリー摂取から始めるのが良いでしょう。

 摂食訓練を行う際の姿勢の調整は重要です。誤嚥する危険が高い患者さんでは、平らに寝た状態から上半身を30度起こしてから訓練を始めます。

 困ったことがあれば、各医療機関には専門家がいるので、ご相談されるのが一番良いと思います。(宮沢靖・近森病院臨床栄養部長、管理栄養士)

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