文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

スローtoクイック 谷本式高効率トレーニング

yomiDr.記事アーカイブ

スローtoクイック筋トレ(3)ツイストクランチ…脇腹の引き締め

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

<無料版>6.スロー&クイックツイストクランチ 自分の体重を使った簡単筋トレ③

スロー to クイック 谷本式高効率トレーニング 第6回

 

 今回は「ツイストクランチ」という種目を、スローとクイックの2つの方法で連続して筋肉を追い込んでいきます。ツイストクランチは、おなかの前の腹直筋と、脇腹の内、外腹斜筋を鍛える種目です。

 正面の腹直筋だけでなく、脇腹の筋肉まで、おなか周り全体を鍛えて強い体幹を作ることができます。脇腹の引き締め効果も期待できます。

 まずスローの動きで限界まで動作を反復します。そこから数秒休んで、今度は素早いクイックの動きで再び限界の回数まで行います。スローでしっかり追い込めていれば、その後クイックでできる回数は数回程度になるでしょう。

 

 1.スローツイストクランチ

 床に仰向あおむけに寝て膝を曲げ、手を胸の前に置きます。この姿勢からひねりを加えて、ゆっくりと、体のみぞおちから上の部分を3秒かけて起こし、3秒かけて下ろします。左右交互ではなく同じ方向を連続で行います。

 下ろすときは上体を下ろしきらず、肩、頭を少し浮かせたところまでにします。肩、頭が床に着いてしまわないように。筋力の限界で、この動きができなくなるまで反復します。目安の回数は10回です。

 2.クイックツイストクランチ

 スローの動きを限界まで行ったら、一度、頭を床につけて5秒ほど休みます。短い休みの後、すぐさま、できるだけ速いスピードで、反復できなくなるまで繰り返します。

 クイックのときも、下ろすときに頭を床に着けて休まないようにしましょう。右ひねりが終わったら、少し休んでから、左ひねりも同様に行います。

 3.負荷の調整

 負荷の大きさは、スローの動きで、10回程度で限界になるようにフォームで調整していきます。手を胸に置いて行うフォームで10回がきつすぎたりラクすぎたりという場合は手の位置を変えて調整します。

 きつい人は、手を下ろして、片方の手だけを太ももの前に置いて行います。ラクにできる人は、頭の上に手を置いて行います。

 4.ストレッチング

 終わった後はストレッチングで筋肉を伸ばしていきます。まず、おなかの前を伸ばします。うつぶせになって腕を伸ばして上半身を持ち上げ、背中をゆっくりと、できるところまで反らせていきます。この姿勢で15秒キープします。続いて脇腹の筋肉を伸ばします。手を頭の上に組んで右に「ぐーん」と曲げて15秒キープします。反対側も同様に行います。

 スロー、クイックそれぞれをしっかり限界まで行うことで、短時間でも高い効果を得ることができます。ただし、どこかに痛みがある場合は無理をしないでください。クイックの動きで痛みを感じる場合は「スローtoクイック」ではなく、スローを続けて行う「スローtoスロー」の方法で行うと良いでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

谷本上半身P

谷本道哉(たにもと・みちや)

 1972年静岡県生まれ。近畿大学生物理工学部人間工学科准教授。大阪大学工学部卒。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専門は運動生理学、トレーニング科学。スポーツ・トレーニングの現場に精通した研究者であることを信条とする。著書に『35歳からの体ルールブック』(ベースボールマガジン社)、『学術的に「正しい」若い体のつくり方』(中公新書ラクレ)、『スロトレ』(共著、高橋書店)など。

スローtoクイック 谷本式高効率トレーニングの一覧を見る

最新記事