障害持つ35歳娘、膣周辺に異常
重度の知的障害がある35歳の娘のことで相談です。1年半前、
脂肪腫か、このまま経過観察を
川越 俊典 産業医科大学 産科婦人科学講座 准教授(北九州市八幡西区)
膣や周辺の陰部に
脂肪腫は痛みがなく、軟らかく、弾力のある腫瘤で、表面は平らです。また、ポリープのような形状で発生することもあります。良性腫瘍で、小さいものならば自然治癒することもあります。あまり心配する必要はなく、放置しても大丈夫だと思われます。
しかし、人によっては徐々に大きくなることもあります。5センチ以上になった場合や、急速に大きくなった場合は、頻度は低いですが、悪性腫瘍(脂肪肉腫)の可能性もあります。また、表面に凹凸があり、硬く、
娘さんのケースでは、このまま経過観察を続けても大丈夫だと思われます。もし、病院に行く際、障害があることで診察が難しくなる可能性があるならば、開業の産婦人科クリニックよりは、総合病院の産婦人科に行く方がいいでしょう。小児の治療でも行われていますが、場合によっては麻酔をかけて診察することができ、総合病院ではそのような対応も検討されます。