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「正社員」ってどんな人たちのこと?

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定年まで「安定」得られる

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「正社員」って

どんな人たちの

ことを言うの?

 会社に雇われて働く人たちは、働く期間が決まっているかどうかで大きく二つに分けられる。一般的に、入社したら基本的に定年まで働く人たちは、「正社員」と呼ばれる。一方、パートやアルバイト、契約社員のように、一時的に雇われる人たちは、「非正規社員」または「非正規労働者」などと言われているんだ。

 正社員は、経験や年齢に応じて給料が増えていくのが特徴なんだ。多くが大学や高校を卒業した年に入社する。会社は、いわば仕事の「素人」に教育訓練を施し、異動や転勤をさせながら「プロ」に育て、会社の将来を託すんだ。徐々に責任の重い仕事を任され、家族が増えて子どもの教育費が増すベテランの頃には、給料も手厚くなる。社会的信用も得られ、住宅ローンなども借りやすいんだ。

 でもね、正社員は「安定」や「安心」を得る代わりに、望まない転勤や異動にも従わなければならないし、残業や休日出勤もあって働く時間は長くなりがちだ。子どもが生まれた家庭では夫婦のどちらかがキャリアを諦めることもある。家族の介護のために会社を辞める人もいるんだよ。

 非正規社員なら転勤や残業はなく、家庭の事情に合わせた働き方も可能だ。実は、日本では、働く人全体の約4割が非正規社員なんだ。しかし、給料は正社員に比べて一般的に少なく、契約の期限が来ても更新されなければ、基本的に辞めなければならない。次の仕事がすぐ見つかる保証はなく、収入も安定しない。

 近年、正社員の働き方も変わり始めている。人口が減って働く人の数が減る中、企業も少しでも優秀な人材を集めようと、仕事と家庭を両立できる環境整備に乗り出しているんだ。

 その一つが、正社員と非正規社員の中間とも言える「限定正社員」という働き方なんだ。給与は正社員よりも少なくなるけれど、働く時間や場所を限定して働ける。これなら、子育てや介護があっても、無理なく働けるようになる。

 限定正社員のような働き方が広がれば、とかく働き過ぎと言われる日本人のイメージも変わるかもしれないね。(山口正雄)

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 「猫ピッチャー」の作者、そにしけんじさんの話「社会保障は難しいイメージもありますが、実は身近で大切な問題。若い人も含めて、自分たちの生活を考えるきっかけにしてほしいです」

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