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寝不足でも寝過ぎでも糖尿病リスク増

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欧州14カ国調査

寝不足でも寝過ぎでも糖尿病リスク増

 糖尿病患者の増加は世界各国で大きな問題となっている。わが国でも糖尿病患者数は300万人を超える( 厚生労働省調べ )。糖尿病の大きな原因の1つとして考えられているのが、「インスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)」だ。今は健康でもインスリン感受性が低下していると糖尿病になりやすくなる。このインスリン感受性に睡眠時間が関係することが、欧州14カ国の健康な男女800人を対象とした調査から分かった。睡眠時間が長すぎても短すぎてもインスリン感受性が低下していたという。詳細は6月29日発行の医学誌「J Clin Endocrinol Metab」( 電子版 )に掲載されている。

睡眠時間による影響は男女で正反対?

 インスリン感受性が低下した状態とは、インスリンの働きや分泌量は正常であるにもかかわらず、インスリンが十分な効果を発揮できない状態のことを指す。インスリン感受性を低下させる要因には、肥満や運動不足、高脂質食などが良く知られている。これらに加え、「睡眠不足」と「寝過ぎ」にも注意した方が良い可能性が、今回の調査で示されたと言える。

 調査を実施したのはオランダ・アムステルダムのVUメディカルセンターのフェムケ・ルッタース氏ら。同氏らによると、過去50年間に糖尿病患者数は劇的に増えた一方で、人々の平均睡眠時間は1.5~2時間短くなったが、最近、睡眠不足が糖尿病リスクを高める可能性を指摘する研究報告が相次いでいるという。ただ、現時点で最も正確な測定法として知られる「グルコース・クランプ法」でインスリン感受性を測定した研究は少なかったという。

 そこで今回、同氏らはインスリン感受性の測定にこの「グルコース・クランプ法」を採用し、欧州14カ国で健康な30~60歳の男女800人(平均44歳、約6割が女性)の睡眠時間とインスリン感受性との関係を調べた。その結果、平均的な睡眠時間(7時間)の人に比べ、睡眠時間が極端に短い人、さらに極端に長い人ではインスリン感受性が低下していたという。ただ、このような関係は男性のみに認められ、女性ではむしろ睡眠時間が平均よりも長い人、短い人のいずれにおいてもインスリン感受性が高まっていたという。

 以上を踏まえ、ルッタース氏らは「今は健康でも、睡眠不足あるいは睡眠時間が長すぎることが健康に悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘。また、「睡眠時間が糖尿病リスクに影響するのは男性だけで、女性にはこの関係は当てはまらないようだ」としている。

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