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知って安心!今村先生の感染症塾

コラム

ヒラメ、サンマ、サケ…身近な魚と寄生虫

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ヒラメ、サンマ、サケ・・・身近な魚と寄生虫

 日本人は刺し身が大好き。ヒラメ、サンマ、サケ…どれも 美味おい しそうですね。でも、そんな身近な魚にも寄生虫がいるってこと、あなたは知っていましたか? 今回は、魚と寄生虫のお話をしましょう。

日本の魚の安全性

 かつては、魚の食中毒といえば「ビブリオ菌」が定番でした。ビブリオは塩分が好きな菌なので、海の魚による食中毒が多くみられていたのです。しかし、そのような菌による食中毒も、捕った魚を真水で洗ったり、早急に冷凍して運んだりなどの対策によって、今の日本では激減しています。日本は、世界で最も安全に生魚を食べられる国です。その証拠に、「お 寿司すし 」が大流行となっている世界各国では、今も生魚による食中毒が次々と発生しています。

ヒラメの刺し身と寄生虫

 では、日本の魚なら絶対に大丈夫なのでしょうか。実は、魚による寄生虫の感染は、今も時々話題になったりしています。たとえば「クドア・セプテンプンクタータ(読んで舌をかまないように)」という寄生虫。これは、最近話題になっている寄生虫で、ヒラメに寄生していることが多いということがわかっています。

 幸い、症状は起こしても軽度の食中毒症状くらいですむことがほとんどです。クドア・セプテンプンクタータは、マイナス20℃で4時間以上の冷凍、あるいは75℃以上の温度で5分以上加熱することで防ぐことができます。つまり、一度冷凍処理をしたものであれば、刺し身でも大丈夫というわけです。しかし、ヒラメの刺し身は冷凍処理をすると味が落ちるとのこと。なかなか対応が難しいところですが、現場の努力によって、この寄生虫による食中毒の報告も徐々に減ってきているようです。

 この寄生虫についての詳しい情報は、こちらのページをごらんください。

 『クドア・セプテンプンクタータ』東京都福祉保健局

  http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/29.html

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今村顕史(いまむら・あきふみ)

がん・感染症センター都立駒込病院感染症科部長

石川県出身。1992年、浜松医大卒。駒込病院で日々診療を続けながら、病院内だけでなく、東京都や国の感染症対策などにも従事している。日本エイズ学会理事などの様々な要職を務め、感染症に関する社会的な啓発活動も積極的に行っている。著書に『図解 知っておくべき感染症33』(東西社)、『知りたいことがここにある HIV感染症診療マネジメント』(医薬ジャーナル社)などがある。また、いろいろな流行感染症などの情報を公開している自身のFacebookページ「あれどこ感染症」も人気。

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