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医療部長・山口博弥の「健康になりたきゃ武道を習え!」

エクササイズ・健康・ダイエット

マインドフルネスを味方につけて戦おう!

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 この技術は、日常生活でも使えます。「恐怖」を、「不安」や「怒り」に置き換えてみてください。同じように使えます。不安や怒りが湧き起こった時、ただありのままに、その感情を見つめる。その時の胸や胃の不快感も観察する。すると、不安や怒りのレベルが小さくなり、次に行うべき的確な対処が冷静にできるようになります。これは、本当におもしろい現象だと思います。

 私の場合、長年にわたる武道の稽古の繰り返しの中で、怖くても前へ出ることの重要性を理解し、徐々にできるようになりました。さらに、7年ほど前にマインドフルネスを知り、武道の稽古に応用することで、武道の質に深みが増したと感じています。

 ちなみに、2013年2月、私は出身大学の少林寺拳法部の「OB現役戦」に出場しました。現役部員と新旧のOBがトーナメント方式で対戦する、年に一度の恒例行事です。出場するかどうか迷いましたが、50歳になった記念に、長年の稽古で身に付けた心・技・体がどこまで通用するかを試したかったのです。

 三十数人が参加し、私が最年長でした。結果は、優勝。OBに有利なルールにも助けられましたが、気が弱くても、弱いままで強くなれる生き方があることを、この試合で再確認したのでした(このくだりを書いている最中も、「いま、私は優勝したことを自慢したいと思っている」と、自分の感情をマインドフルにチェックしています…笑)。

 仕事では、100人を前に講演することもあれば、もっと大勢を前に司会進行役をやらせてもらうこともあります。もちろん緊張はしますが、今では緊張を少し楽しめるようにもなりました。単に、加齢に伴って感受性が鈍くなり、ずうずうしくなってきただけかもしれません。でも、武道を続け、年齢を重ね、ますます生きやすくなってきた――。そう実感する毎日です。

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OB現役戦の決勝戦で戦う私(右。動画を撮影)。相手は20歳ほど年下の若手OBで、体もでかくてパワーもありました。5試合目なので、私はかなり疲れています。

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相手の右回し蹴りを膝ブロックでしのぐ私(左。動画を撮影)。この前に、私の右の突きが相手の顔面に決まり、決勝打になったのですが、彼の蹴りのパワーはすごく、この試合のあと数日は左膝の痛みが消えませんでした。

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山口 博弥(やまぐち・ひろや) 読売新聞東京本社医療部長

 1962年福岡市出身。1987年読売新聞社入社。岐阜支局、地方部内信課、社会部、富山支局、医療部、同部次長、盛岡支局長を経て、2016年4月から現職。医療部では胃がん、小児医療、精神医療、痛み治療、高齢者の健康法などを取材。趣味は武道と瞑想めいそう。飲み歩くことが増え、健康診断を受けるのが少し怖い今日このごろです。

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