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宋美玄のママライフ実況中継

医療・健康・介護のコラム

「スマホネグレクト」にならないために

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キッザニアデビュー。消防士が一番楽しかったそうです

キッザニアデビュー。消防士が一番楽しかったそうです

 晴れた日はものすごく暑く、雨の日はものすごくむしむしする季節ですね。お弁当用に買ったサンドイッチ用食パンを台所に出しっぱなしにしておいたら2日でカビが生えてしまい、泣く泣く捨てました。当分お弁当はおにぎりにします。

 今月から息子を無認可の保育園に預けています。娘が以前通っていた手厚い保育園なのですが、幸運にもキャンセル待ちが出たので、仕事の日や娘の幼稚園の行事の日は大変助かっています。息子は家と同様、保育園でも毎日ニコニコしているのだそうで、今のところ大変やりやすいです。

 SNSに興味深い記事がシェアされていました。「親がスマートフォンに夢中になるあまり子どもを無視していると愛着障害を起こす」という内容です。愛着障害について多数の著書のある岡田尊司先生に取材して書かれたものでした。それを「スマホネグレクト」と名付けられていて、授乳中に赤ちゃんの目ではなくスマホを見たり、子どもの話しかけに上の空になったりすると、社会性・共感性の発達に問題が起きたり情緒不安定になるなど愛着障害になると警鐘を鳴らされていました。

 スマートフォン自体は単なる道具ですし、それがない時代でも「お父さんは新聞を読みながら食卓を囲んでおり、家族の問いかけに上の空」ということはよく見られた光景でしたから、スマホだけをやり玉に挙げて「育児放棄」だの「ネグレクト」だのと断罪するのはその記事に限らずあまり適切だとは思いません。

 しかし、自分の育児に立ち返ってみると、実際にタブレット操作に集中してしまって、娘に話しかけられても生返事、ということは時々あります。娘がまだ乳児のころ、娘が遠くの方へハイハイしていってこちらを振り返って笑う、ということを繰り返していたのですが、おそらくネット上の何かの議論に集中していて娘が何度か振り返っても私はタブレットに目を落としていた……ということがあり、今でももったいないことをしたなあと後悔しています。

子どもといる時は意識して減らすように

 スマホを見るのは必ずしもチャットやSNSだけではなく、バスがいつくるかアプリで確認したり、電車で乗り換えを調べたり、生活必需品を購入したりいろいろなので、遊んでいるだけではありません。でも、依存までは行かなくともついつい長い間見てしまいがちなので、子どもと一緒にいる時は意識して気をつけるようにしています。

 SNSは原則一人で電車に乗っている時や子どもが寝た後でして、普段から「マメにやりとりしない人」になる。ネットで買い物をするといろいろ比べたりしてサーフィンしてしまう上に不要不急の物もたくさん買ってしまうので、Amazonは自粛することにしました。面倒でも2人子連れで買い物をするのはコミュニケーションになるのでいいなと思っています(食料の宅配は週に1度使っています)。

 そして、ネットで自己承認欲求を満たしたり、時々ネット上で白熱している不毛な文字のやり取りによる議論に参加しないようにしなくてはと思っています(たまにはやりますが)。

 授乳しながらのタブレットいじりは、息子が目をつぶっているときや私以外の物に気を取られているときにはやりますが、私の顔を見てくれている時には百面相で対応しています。

皆さんの工夫を教えてください!

 上の子が4歳になって、コミュニケーションにごまかしが利かなくなり、本気で使い方を考えるようになりました。本当はもっと小さなころから子どもの前でのタブレット使用には気を付けていた方が良かったのでしょうが、仕事にも使うし生活の一部になってしまっている面もあります。道具の便利さは享受しながら子どもとのコミュニケーションの妨げにはならないように、みなさんが注意されていることはありますか?

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宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

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7件 のコメント

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スマホは出さない。

peacefulママ

乳幼児、二児の母です。 1人目出産後、わからないことだらけで、授乳中に検索魔になっていました。 あんなに可愛いひととき、今度は一瞬たりとも見逃し...

乳幼児、二児の母です。
1人目出産後、わからないことだらけで、授乳中に検索魔になっていました。
あんなに可愛いひととき、今度は一瞬たりとも見逃したくないと、2人目出産後は子供達が起きてる間はスマホ禁止にしていました。

しかし上の子がイヤイヤ期マックスに。
私も栄養不足の寝不足でイライラしがちになり、五分でいいから一人きりで深呼吸したくなります。
目が離せない状態なのでそうもいかず、ついついスマホに逃げてしまっていました。

でも、先日、こどもが2人同時に昼寝してくれたので、仕事が休みだった夫に何気なく話をふったら、夫はスマホで阪神タイガースの記事に夢中。
そんな時間も欲しいよね、と思いながらも、なんだか寂しさと虚しさが押し寄せ、どっと疲れました。

この経験から、やはりこどもの前でスマホは出さないと決めました。
これは昼寝中に書いてます。

どうせそのうちこどもには相手にされなくなるし(笑)、その時に充分楽しみます。

でもお仕事抱えてるママさんは、そうもいかないですよね。
スマホとのスマートな付き合い方、これからも考えたいです。

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耳と心が痛いです…

ゆずこ

スマホ、ついつい見てしまいます。 3歳と0歳の兄妹がいますが、先日寝る前の絵本を読んでる最中、息子が喉が渇いたからお水を飲んでくるというので、行...

スマホ、ついつい見てしまいます。
3歳と0歳の兄妹がいますが、先日寝る前の絵本を読んでる最中、息子が喉が渇いたからお水を飲んでくるというので、行っておいで〜と言うと、
ママはスマホ見て待っててね
と言われてしまいました。。
意識して気をつけるようにしてたんですが、最近値の張るものを買うのにスマホで情報収集してて、確かに見てる時間長かった気がします。
そんなタイミング良すぎなこの記事でした…
わたしも、急ぎの用でない限りは、子供が寝てから使用するよう心がけます!

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スマートウォッチで

ぽれぽれ

通知機能と歩数計のみのスマートウォッチを装着して、スマホとペアリングしてます。 bluetoothのつながる範囲にスマホがあれば、通知をプッシュ...

通知機能と歩数計のみのスマートウォッチを装着して、スマホとペアリングしてます。
bluetoothのつながる範囲にスマホがあれば、通知をプッシュしてくれるので、大事な通知や着信を逃さずにすみ、携帯から解放されました。それからは子育てにも余裕を持って取り組めている気がします。
ゲームできるとか、メールに返信できるとか、あまりに賢いスマートウォッチだと意味はなさそうですが、、

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