文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

性とパートナーシップ

妊娠・育児・性の悩み

結婚、恋愛、セックスの相手を分ける女性(中)子育てと仕事に奮闘…非協力な夫以外の男性に惹かれる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック
結婚、恋愛、セックスの相手を分ける女性(中)子育てと仕事に奮闘…非協力な夫以外の男性に惹かれる

 初めての子育てと仕事の両立に奮闘する女性に対し、非協力的な夫。夫婦の心と体が離れていくにつれ、ある男性とのメールのやり取りに救いを感じていることに女性は気づきました。

 地方に住むその男性とは数年前、女性の趣味でもある映画や芝居に精通していることからSNS上でつながるようになり、彼が書く映画のレビューを楽しみに読む関係でした。映画の脚本やストーリーを表現する言葉の巧みさにはいつも感心していましたが、もちろん直接会ったこともなく、「知的な人だな」と遠くから好ましく思いながら、時おりSNS上でコメントをつけ合う程度の間柄でした。

 数年前、あるトラブルを抱えた時、「あの人に相談してみよう」と思ったのは、いつも冷静な発信をしている彼に信頼感が増していたからかもしれません。直接、メールでやりとりをして、的確なアドバイスをもらい、それ以降、頻繁にメール交換をするようになりました。もちろん最初は、「家族でこの店にご飯を食べに行きました」「こんな映画を見ましたよ」「今日はこんな本を読みました」などのたわいもないやりとりでした。互いにSNS上で家族に関する投稿もしていたので、それぞれに配偶者と子どもがあることは認識していましたが、しかし、メールでの会話が積み重なるにつれ、女性は少しずつ、彼との心の距離が縮まっていくのを感じていました。

 「映画の評価にしても、芝居の感想にしても、ありきたりのことは言わず、ものの見方の角度が独特なんです。言葉の使い方、選び方がとても知的ですてきだなと思い、私もそういう褒め言葉を彼に伝えるようになってきました」

 育児でのすれ違いで心が折れ、夫への期待を手放したあの頃からは、互いに好意を示す言葉を交わすことが増えていきました。彼は、一線を踏み越えない冷静さを保ち続けていましたが、時折、メールに混ぜ込んで来る色気のある言葉遣いに、女性は男性としても引かれていくのを感じました。

 「あなたのこういうところが好きです」「あなたが夢に出てきましたよ」

 ある時は、一緒に温泉旅行に出かけた夢を見た、というメールも彼は送ってきました。

 「彼自身も妻子がいるし、既婚者として道を踏み外さないように振る舞うというのが徹底しているからこそ、エロチックな想像をかき立てる文面を送ってくることに、私は興奮していました。 (うれ) しかったし、私も同じような湿度感のメールを返していたと思います」

 そして昨年春、復職したばかりで育児と仕事の両立に疲れ果て、夫にも絶望していた頃、彼が仕事の出張で、女性の住む東京に来ることになりました。女性は期待感とときめきで、久しぶりに胸が高鳴るのを感じました。駅で待ち合わせ、初めて恋人とデートをするような気持ちで臨みました。

 しかし、目の前に現れた彼はあっけないほど、他人行儀でした。沸騰直前まで高まっていた女性の心は、トーンの低い彼の態度に、冷水を浴びせられたように冷めていき、すっかりふられたような気分になりました。

 「『ああ、そうか。そうだよね、私も家庭を壊すつもりはないし、彼は最初からそういうふうに振る舞おうとしていたじゃないか』と思い直しました。でも、正直言ってずるいですよね。私一人で盛り上がってバカみたい、と急に恥ずかしくなり、がっかりして、そこからメールも途絶えがちになりました」

 そして約1年後の今年の春、女性は偶然、出張で彼の住む町に行く機会ができました。

 (友達として会うなら問題ない。誘ってみようかな)

 あまり期待もせず、「都合が合うなら会いませんか?」と声をかけると、「その日は空いています」と返信があり、会うことになりました。

その夜、彼が連れて行ってくれたのは、行きつけのバーでした。店主とのやりとりから、彼が親しい人たちをよく連れて行くお店であることがうかがわれ、女性は、(知り合いに会うかもしれない行きつけの店に、女性の私を2人きりで連れてきてくれたの?)と、再びドキドキし始めました。

1 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

性とパートナーシップの一覧を見る

最新記事