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宋美玄のママライフ実況中継

コラム

一億総姑現象? 「アドバイス」の押し売りはいりません

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一億総姑現象? 「アドバイス」の押し売りはいりません

ベビーラップでおんぶの仕方を教えてもらいました。めちゃ楽!

 梅雨時は、幼稚園・保育園通いが最もつらいと感じる時期の一つです。息子は今月から以前娘が通っていた無認可の保育園に通い始めましたが、幼稚園と2か所に通うのはなかなか大変です。娘は0歳児のころからずっと楽しくその保育園に通っていたのですが、2歳の秋に急に嫌がり始め、急きょ方針を変更して幼稚園に入れることにしました。今でも保育園のころのお友達とは仲良く遊んでいるのですが、保育園に対するネガティブなイメージは抜けないようです(幼稚園の夏休みなど一時預かりで行ってほしい時もあるのですが……)。そんな娘の最近のお気に入りは、弟のお迎えについて行くこと。自分はイヤだけど保育園に預けられている弟を見るのは うれ しいようです。きょうだいってそんなものですかね。

 先週の「 子育て万能法はあるのか? 置き去り事件で「評論家」続出 」という記事にたくさんの反響をありがとうございました。半分愚痴で申し訳ありませんでしたが、妊娠は専門家の私でも子育ては悩みながらやっていることが分かってなんだかほっとしたという声をたくさんいただいて、何かの役に立つなら悩むことも無駄ではないかなと思えました。

 Twitterでは専門の方々に心配していただいたようで、 癇癪かんしゃく の時は物理的、心理的に距離を置いた方がいいということなど(試行錯誤の末に、既にしていることが現状で最善だったようです)、具体的なことも教えていただきました。何より、「万能な子育て法はない」ことや「個人や成長段階で、なすべきことは千差万別」であることを知るのが最強だと言っていただいたのが、私としては一番楽になった言葉でした。

参考にならないと書いているのに……

 前回の記事では「こうすればうまくいく」という方法はないので、そういうアドバイスは参考にならないということを書いたのですが、コメント欄やSNSではいろいろなアドバイスを書かれた方がいて、正直苦笑してしまいました。娘が癇癪を起こす例として、プリンカップにスプーンを刺したということを書きましたが、それについてもいろいろ「こうすれば良かった」というようなコメントを頂きました。しかし、それは娘が癇癪を起こすほんの一例として書いただけですし、癇癪を起こすにはそれまでにもいろいろと不満が まっていたというベースがあると思うので、最後のきっかけに対していろいろとアドバイスを頂いても、正直それで阻止できるものではないと思います。Twitterで専門の方にも言っていただきましたが、自分は集められる情報は集め、しかるべき相手に相談もし、娘への接し方もできる限りの工夫をし、かなり対応できている状態だと思っています。現状ではおそらく、文字だけのやりとりで完璧な解決策に出会えることはないんじゃないかと思っています(娘や私とある程度の時間一緒に過ごした上で、というのならありえると思います)。

 「~すれば良かった」というアドバイスは、よほど的を射ているならいいですが、できる限りの努力をしているのに足りない部分があったと言われているように感じてしまいます。それよりは、「できることは全部しているんだね。それでも大変なんだね」と言ってもらった方がとても楽になりました。アドバイスが欲しい時もあると思いますが、その時は「アドバイスを下さい」と書くと思います。

ねぎらいや大変さの理解で十分

 妊婦や子連れに対しては、気軽にいろいろ質問したり、頼まれもしないのにアドバイスしたり、ひどいときは叱責したりする人がいますが(一億総 しゅうとめ 現象と読んでいます)、そのような行為が実際にためになることはまれです。ねぎらったり大変さを分かってくれたりする方がだいぶマシだと思います。ネット上でも同じことだと思いますので、少し意識していただけますよう“新米親”を代表してお願いいたします。

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宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

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12件 のコメント

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今更のかきこみですが。

いまさらん

大変さに共感してほしい。 その通りだと思いました。 多分、アドバイスって、どこか上から目線の態度を含むからなのかなぁと思います。 フラットな立場...

大変さに共感してほしい。
その通りだと思いました。
多分、アドバイスって、どこか上から目線の態度を含むからなのかなぁと思います。
フラットな立場で情報交換し、日々の気持ちのガス抜きになるように共感しあう、それが結局助けになります。
そして、夫からの「アドバイス」ほどむかつくものはなく、アドバイスするくらいなら、今自分がやってみて、結果を検証してみたらいいじゃないの、そうしたら私の手が短時間でも空くし、わたしは別の方法をためせるしと思うのです。

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母親にスキルを求めすぎ

にこにこママ

子育てって、よく出来てるな、と思います。 一人目出産後は2人目を産むなんて考えられないくらい大変なことに思えた。 だけどこどもは親の成長を待って...

子育てって、よく出来てるな、と思います。
一人目出産後は2人目を産むなんて考えられないくらい大変なことに思えた。
だけどこどもは親の成長を待ってくれるように、すこしずつハードルを上げてくれる。
毎日目の前のことに一生懸命です。
そんななか、助けを求めてもないのにわかったようなことを言う人、古い情報をドヤ顔で提供してくる人、面倒です。
実際の生活のなかでは、綺麗にスルーしてる人が多いでしょう。
でも正直な気持ちだから、先生に賛同される人も多いんだと思います。

なんでも有り難がれ、イヤならスルーするスキルを身に付けろ。

それは欲しくもない古着を押し付けられて、嫌なら自分でゴミの日に捨てろ、と言われてるようなもの。

せめて私は自分がされてイヤなことはしないように、心がけて精進したいです。

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お気持ちはわかるが都合が良すぎませんか

みうみう

デリケートな質問をされたり、的外れで非科学的な育児アドバイスをされると腹が立つのはわかります。子連れで外に出ると、見知らぬ老婦人から「おっぱい出...

デリケートな質問をされたり、的外れで非科学的な育児アドバイスをされると腹が立つのはわかります。子連れで外に出ると、見知らぬ老婦人から「おっぱい出てるの?お餅が良いのよ」とか「あらあらこんな格好、暑くて(寒くて)可哀想ね」とか。

でも、困ったときにいちばん手を貸してくれるのも、そういう人たちです。手を貸してくれるのも、余計な一言も、どちらも「子連れを助けてあげたい」という同じ動機。

余計な一言を聞かされても、いちいち腹を立てずに、励ましの気持ちだけをありがたく汲み取って上手に聞き流す。母親に必要なスキルの一つではないでしょうか。

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