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貧困の子どもへの影響

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健康や学力に影響

貧困の子どもへの影響

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子どもの貧困って

一体どういうこと?

 貧困の子どもと聞くと、どんなイメージが浮かぶかな。発展途上国などの、食べ物がなく、学校や病院にも行けず、やせ細った子どもの姿だろうか。生きるために最低限必要な食料や医薬品がない状態を「絶対的貧困」というが、先進国ではあまり見かけないね。

 でも、考えてみてほしい。子ども時代は、食べ物以外にも様々なものが必要だ。学校の制服や靴、文房具、スポーツ用品……。遠足や修学旅行にも行くし、塾や習い事にも通う。私たちの社会で、普通の生活を送るのに十分なお金がないことを「相対的貧困」と呼び、日本を含めた先進国では一般的な貧困の考え方だ。

 では、どこからが貧困なのだろうか。まず、国民の所得を調べる。ここでいう所得は、収入から税や社会保険料を引き、児童手当などを足した額を、子どもを含めて1人当たりに換算した額だ。国民を所得順に並べた時、全体の中央の値の半分に満たないと貧困と定義され、国の調査では、2012年は年間122万円未満だ。この所得に満たない子どもは、同年、子ども全体の16・3%で、先進国の中でも高いとされている。

 貧困は子どもに様々な影響を与える。親が働くのに必死で、勉強を見るゆとりがなく、塾に通わせる余裕もない。高校や大学への進学率が平均より低いという統計もある。病気やけがをしてもすぐに病院にかかれず、重篤化することもある。他の子どもと比べて劣等感を抱き、自分に自信が持てなくなるかもしれない。

 その影響が大人になっても続くことも問題だ。高校や大学に進めなければ、安定した仕事に就くのが難しい。不安定で低賃金な仕事では、結婚して子どもを持つことをあきらめたり、その子どもも貧困に陥ったりするかもしれない。

 生まれ育った環境に左右されず、全ての子どもが能力を開花できることは、人口減少が進む日本の未来にとっても重要だ。国は14年、子どもの貧困対策法を施行し、学習支援や奨学金の充実、居場所作りなどを推進する。貧困の解決はみんなで立ち向かうべき問題なんだよ。

(手嶋由梨)

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 「猫ピッチャー」の作者、そにしけんじさんの話「社会保障は難しいイメージもありますが、実は身近で大切な問題。若い人も含めて、自分たちの生活を考えるきっかけにしてほしいです」

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