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年金未納、その前に…支払い猶予を活用

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年金未納、その前に…支払い猶予を活用

 20歳で加入が義務付けられる国民年金。だが、学生や非正規の短時間勤務で収入が少ない若者の中には、保険料納付が難しい人も多い。保険料未納だと、老後や障害を負った時に年金をもらえないこともある。支払い猶予手続きを行い、これらのデメリットを防ぎたい。

 ■ 学生と低所得者

 「学生納付特例」は、保険料(月1万6260円、2016年度)の支払いを在学中に限り先送りできる制度だ。大学や短大、高等専門学校、専修学校など、通信・定時制も含め学生を幅広く対象としており、年齢制限もない。本人の前年所得に一定の条件はあるが、親の所得に制限はなく、学生の多くが利用できる制度になっている。

 低所得者向けには、「若年者納付猶予」がある。学生を除く30歳未満(7月から50歳未満に拡大)が対象。所得による基準があり、独身で扶養家族がいなければ年収122万円以下、夫婦2人なら同157万円以下が猶予の目安だ。厚生年金の加入者とならない短時間勤務のフリーターや、就職活動中で所得が少ない人などが当てはまる。

 このほか、同居の親なども所得制限を満たせば、猶予ではなく、「免除」「一部免除」が適用されることもある。

 いずれも、手続きは住民票のある市区町村の国民年金担当の窓口で行う。学生納付特例は一部の大学、専門学校などの窓口でも手続きできる。

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 ■ 必要期間に算入

 老後に年金を受け取るには、25年以上の加入期間が必要(消費税率が10%に上がる際に10年以上に短縮される予定)。未納期間は、この期間に算入されないが、猶予された期間は繰り入れられる。猶予手続きをしておけば、保険料を納めなくても年金をもらうための条件を満たしやすくなる。

 ただ、猶予された期間分は将来の年金額に反映されないため、受給額を増やすためには、10年以内に保険料の「追納」が必要だ。その場合、猶予された年度から経過した期間に応じた加算があり、追納額は当時の保険料より割高になってしまう。ただ、過去2年度分の追納は、加算額が生じない。

 ■ 障害基礎年金も

 このほか、20歳になっても未納のまま放置すると、けがや病気で障害が残った際、障害基礎年金(年約78万円から)の支給対象にならない可能性が高い。年金は老後のためのものと思いがちだが、若い頃のスポーツ中の事故などへの備えにもなるということだ。

 特定社会保険労務士の本田和盛さんは「若い頃は、この点が猶予と未納の決定的な違い。学生納付特例は年度ごとに手続きが必要なので、忘れないように注意してほしい」と話す。

賢く納付、上手に節税

 国民年金保険料は全額、所得税・住民税額を計算する際に所得から引かれるので、節税になることもある。子どもの代わりに親が納め、親の所得からその分控除されるケースなどだ。

 学生の時などに猶予の手続きをして就職後に追納しても同様だ。例えば1年間で18万円を追納すれば、所得税率が10%なら、住民税(10%)と合わせて税額が3万6000円圧縮される。所得がない学生時代に払うより、実質的に少ない保険料負担で済む計算だ。(滝沢康弘)

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