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[カビと健康](2)肺の細胞破壊 せきやたんの症状

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[カビと健康](2)肺の細胞破壊 せきやたんの症状

アスペルギルス菌に感染した肺のCT画像。肺の結核などでできた空洞に菌のかたまりが白く見える(矢印)=千葉大学真菌医学研究センター提供

 カビの中で病原性を持ち、人に感染するのはごく一部だ。すぐ思い浮かぶのは、水虫。 白癬はくせん 菌という糸状のカビが皮膚に付着し、足の指の間などに感染すると水虫、股間部だとインキンタムシと呼ばれ、かゆみや痛みに悩まされる。

 空気中に普通に存在し、吸い込んで肺に感染すると危険なのが、アスペルギルスという菌だ。300種類以上あるとされ、もともと土の中にいる。みそやしょうゆ、日本酒の製造に利用されるコウジカビも、その仲間。ごく一部は感染力が強く、人に病気をもたらす。

 主な症状は、せきやたんが出て、微熱が続き、息苦しさが増す。たんに血が混じることも多い。肺炎と間違われやすいが、抗生物質で治らなければ、アスペルギルス症を疑う。初期段階で見つかれば、肺の一部を切除して完治が望めるが、薬では菌を完全に取り除くのは難しい。

 健康な人にも感染の可能性はある。高齢や生活習慣病で抵抗力が落ちると、リスクが高まる。千葉大学真菌医学研究センター教授の亀井克彦さんは「結核を患うなどした後、肺にできた空洞に菌が繁殖するケースもある。菌が肺にがっちり食い込み、細胞を壊しながら増えていく」と話す。

 アスペルギルスは、適度な湿気がある押し入れやたんすの後ろなどを好む。内部が結露するエアコンは、ほこりもたまりやすく、絶好のすみかになる。病院内では、鉢植えや観葉植物から見つかることもある。注意が必要だ。

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