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虹色百話~性的マイノリティーへの招待

コラム

第43話 大盛況だった東京レインボープライド2016

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大盛況だった東京レインボープライド2016に参加した永易さん

大盛況だった東京レインボープライド2016に参加した永易さん

 ゴールデンウィークの最終日、8日(日)、東京レインボープライドの 掉尾(ちょうび) を飾るパレードが開催されました。性的マイノリティーへの理解を訴える日本最大規模のイベントです。パレード本体は18フロート(先導車)・4500人、沿道応援やイベント会場の来場者をあわせて7万5000人が参加とのこと(主催者発表)。昨年来の「LGBTブーム」の追い風もあって、メディアの注目も大きく、朝日・産経・東京・日経・毎日新聞が紙面で紹介するほか、さまざまなニュースサイトが動画なども織り交ぜ紹介しています。読売は本紙報道こそなかったものの、ヨミドクターの岩永編集長がさっそく「 医療部発 」でリポートしてくれています。 

紆余 (うよ) 曲折を重ねてきた東京のパレード

  岩永編集長の記事では、2012年から続くとありますが、東京での(つまり日本での)大規模な性的マイノリティーパレードは、1994年に南定四郎さん(ゲイ雑誌編集長、ゲイ運動家)が呼びかけた「レズビアン・ゲイ・パレード」が最初で、参加者1134人でした(※)。しかし、3回(96年)終了後の集会で運営方法を批判するグループとのあいだに混乱が起こり、その後、パレードは一種のタブーと化します。なお、このパレードが札幌に影響を与えたことは、 第40話 で述べました。

 *伏見憲明編『クィア・スタディーズ’97』(1997年、七つ森書館)年表による

 2000年8月27日、こうしたわだかまりを超えて砂川秀樹さん(当時大学院生、ゲイコミュニティ活動家)たちが呼びかけた「東京レズビアン&ゲイパレード2000」は、同夜に新宿2丁目で行われた「東京レインボー祭り」とともに、多くの人に感動を与えました。

 その後、この潮流のパレードは実行委員長を変えながら3回開催されましたが、2003、04年は見送り。規模拡大のなか継続的に開催を担う組織の必要性が認識され、05年に任意団体「東京プライド」結成、同団体の活動の一つとしてパレードが開催される形が取られました。それまでの学園祭式に集まった実行委員が毎年一から考えるロスを省き、団体に繰越金やさまざまなノウハウを蓄積、安定開催が目指されたのです。また、性的マイノリティーの可視性を高めるため名称に採用されていた「レズビアン&ゲイ」には他のセクシュアリティー当事者から批判があり、07年に「東京プライドパレード」へ名称変更。この年は、それまでの最高参加者数を記録しました。

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永易写真400

永易至文(ながやす・しぶん)

1966年、愛媛県生まれ。東京大学文学部(中国文学科)卒。人文・教育書系の出版社を経て2001年からフリーランス。ゲイコミュニティーの活動に参加する一方、ライターとしてゲイの老後やHIV陽性者の問題をテーマとする。2013年、行政書士の資格を取得、性的マイノリティサポートに強い東中野さくら行政書士事務所を開設。同年、特定非営利活動法人パープル・ハンズ設立、事務局長就任。著書に『ふたりで安心して最後まで暮らすための本』『にじ色ライフプランニング入門』『同性パートナー生活読本』など。

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2件 のコメント

乙武さん一緒に行進した昨年

カイカタ

今年は、仕事のため見送りました。こういうことでいいのは、そこにいれば自分は一人ではないと思えることです。当事者以外にも理解している人がいる。メデ...

今年は、仕事のため見送りました。こういうことでいいのは、そこにいれば自分は一人ではないと思えることです。当事者以外にも理解している人がいる。メディアがポジティブに取り上げ、有名人が参加。総理夫人、同性婚が合法化された国の大使が参加。アピールが重要です。そうすれば根拠のない偏見は、意味がなくなります。

ただ現状、多くのLGBTは、アンネの日記のような隠れ家にいます。家族にもいえない場合が多いので、もっと酷い状況です。

カミングアウトして社会や家族とどうつきあうか語ってみては?

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それでも私は生きている

てるね

何年前か忘れましたが、偶然通った原宿の野外ステージの前でLGBTのイベントを見たのを思い出しました。 今年の二日目の日曜日の会場は人で溢れ、身動...

何年前か忘れましたが、偶然通った原宿の野外ステージの前でLGBTのイベントを見たのを思い出しました。

今年の二日目の日曜日の会場は人で溢れ、身動き出来ない程でした。

出来れば幕張メッセやビックサイト等の巨大展示会場でモーターショーやニコニコ超会議の様な形式で開催出来ると良いです。

パレードはマスコミ等の報道で存在は知っていましたが、今年初めて参加ではありませんが、街頭から応援させて頂きました。そのパワーに圧倒されました。涙があふれました。

一般人の意識改革もですが、多くのLGBTの人達の心に何かを植え付ける効果があります。

貴殿の文章を読むと、今まで紆余曲折があった様ですが、それでも世代が変わっても新たな日本いや世界中の伝統行事になる事を切に願います。

自民党は「カミングアウトしなくて良い社会」とか言っておりますが、たとえ「パレードしなくても良い社会」が実現したとしても、永遠に続いて欲しい行事だと思います。

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