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被災地でコミュニケーション円滑に…方言ツール公開

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方言学者らの「熊本支援方言プロジェクト」

被災地でコミュニケーション円滑に…方言ツール公開

 熊本地震の発生後、全国各地から医療・福祉関係者や一般のボランティアなどが被災地入りし、さまざまな支援活動を行っているが、活動の中で意外に問題になるのが方言だ。支援者が地元の人、特にお年寄りの言葉を理解できず、円滑に支援できない場合があるという。そこで、福岡女学院大学などの方言学者らが「熊本支援方言プロジェクト」を立ち上げ、熊本の方言をわかりやすく説明した語彙集などの方言支援ツールを 公式サイト で公開した。

背中は「ヘキ」、ふくらはぎは「ツト」など体の部位の方言も図説

 同プロジェクトを立ち上げたのは福岡女学院大学人文学部メディア・コミュニケーション学科の二階堂整教授、弘前学院大学文学部の今村かほる准教授、高知大学教育学部の岩城裕之准教授の3人の方言学者。東日本大震災で外部からの支援者と地元の人たちのコミュニケーションで方言が障害になったという経験を踏まえたプロジェクトで、東日本大震災などの被災者と支援者を対象とした調査に基づき作成された熊本県版や大分県版の「方言支援ツール」が公式サイトで公開されることになった。関係者らは「現場での医療やカウンセリング、ボランティア活動を円滑に進めるのに役立ててほしい」としている。

 ツールには、「直す(片付けるの意味)」や「太い(大きいの意味)」といった誤解されやすい方言や受け答え、挨拶、知っておくと便利な方言をまとめた一般向けのパンフレットの他、体の部位ごとの呼び方の図説などがあり、いずれも印刷して折りたためば携帯できる。体の部位の呼称については熊本県の北部(熊本市など)、東部(阿蘇地域など)、南部(八代市など)に3地域に分けて図示されている( 下図 は東部の男性の体の部位の方言)。それによると、例えば、東部では背中を「ヘキ」「ゴチャ」、ふくらはぎを「ツト」「ヒッカガミ」と呼ぶ一方、南部ではそれぞれ「ゴテャー」や「ゴタ」、「フクラ」と呼ぶこともあるなど、同じ県内でも方言に違いがあるのが分かる。プライバシーが確保できない環境では、これを手元に置いて症状がある部位を指し示してもらうといった活用法も想定されている。

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 同プロジェクトの公式サイトでは、これらのツールの他、被災者の心情を表現する感覚や感情に関する言葉や動作、程度や頻度、病気や症状を表す方言などがまとめられた医療・福祉関係者やボランティア向けの「医療・福祉関係方言語彙集」も公開。現時点では支援活動の初期に医療現場で役立つ内容となっているが、今後は被災地からの要望などを反映し,順次改訂・更新していくとしている。問い合わせは メール (熊本支援方言プロジェクト)。

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