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医療部発

コラム

東京レインボープライド2016に行ってきました!

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東京レインボープライド2016に行ってきました!

会場に戻ってきたパレードの先頭

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虹色百話の永易至文さん(右)と記念写真。永易さん、よそ見している

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ジャンププラスのブースで啓発Tシャツを販売する高久陽介さん

 日本最大級の性的マイノリティー(LGBT)のイベントで、性の多様性を祝福する祭典「東京レインボープライド2016」がゴールデンウィーク終わりの、5月7、8日に東京の代々木公園周辺で開かれました。2012年から毎年開かれているそうですが、私は初めて参加してきました。

 昨年から、渋谷区や世田谷区など一部の区で同性パートナーシップ証明や同性カップルの公的な証明制度ができたのをきっかけに、LGBTの権利拡大に対する一般の関心は急激に高まりました。その影響もあってか、来場者数は過去最高の7万500人(主催者発表)、メインイベントであるパレード参加者数も4500人と過去最高を記録したそうです。野外ステージではライブや英、米、アイルランドの駐日大使らがLGBTを支援するスピーチも行い、大きな拍手がわき起こったということでした。

 さて、私はパレードをぜひ見ようと、スタートの正午に間に合うように代々木公園に到着したものの、方向音痴のため、出発地点を勘違い! 既にほとんどのグループが出発した後で、戻ったところを見るしかなかろうと、NPOや企業がおのおののブースで活動を紹介したり、グッズを販売したりするイベント広場に向かいました。

 まあ、色々なブースがあるわ、あるわ。LGBTでも気兼ねなく入所できる老人ホームを応援するNPOから、大学の学生や教職員の当事者が情報交換や懇親のために作ったサークル、同性婚の結婚式を企画する団体、思春期のLGBTを支援する団体、ラブグッズを販売するお店まで、様々です。私はレインボーカラーのピアスを購入して身に着け、各ブースで説明を伺いながら、次の取材のためのネタ仕込みをしました。来場者は、やや若者が目立つ印象でした。

 途中、暑かったもので、出店の生ビールを片手にごくごく飲みながら歩いていると、ヨミドクターで「 虹色百話 」を連載して下さっている永易至文さんが事務局を務める「 NPO法人パープル・ハンズ 」のブースが目の前に。永易さんに「あら、ビールかっくらっていいわねえ」とからかわれながら話をしていると、「あれ?」と隣からも声が。以前、 編集長インタビュー で取材させていただいた「 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス 」代表の高久陽介さんも近くのブースにいらっしゃり、HIVやエイズの啓発活動をしていました。

 にぎわう会場を眺めながら、永易さんに、「若い世代は『男女はこうあるべきだ』という感覚が薄れてきているし、これだけ関心が高まっているなら、同性婚が日本で実現する日も近いのでは?」と聞くと、「そうですね。確かに関心の高まりは感じているし、法整備の動きも起きているけれど、これまでも何度かこういうブームは経験してきましたからね。今回、盛り上がりの勢いがすごいだけに、逆にすぐ飽きられるのではないかと心配」と、古くからLGBTの動きをウォッチしてきた当事者らしい、慎重な言葉をつぶやいていらっしゃいました。

 ブースも回って、約2時間が過ぎ、会場に戻ってきたパレードを見ることができました。派手な女装やむきむきの日焼けした筋肉を半裸の衣装で目立たせた人たちもいましたが、多くの人はレインボーの旗を掲げながらも、ごくごく普通の装い。若者が目立ちましたが、高齢者も車いすの人もちらほらおり、様々なマイノリティーや支援者が共に歩く中で、一人の女性が掲げていた「多様性を認める世の中は、誰もが生きやすい」というプラカードの言葉に私も大きくうなずきました。

 LGBTでなくても、人は誰でも老い、病気や障害を得るなどして、弱者やマイノリティーになる可能性を持っています。LGBTを生きづらくさせている日本の問題は、医療や健康、介護の分野でも、私たち一人一人にはねかえってくる問題だという想像力を持ちたいものです。ヨミドクターでも多様性をそのまま受け止められる社会を実現するために、地道に発信を続けていこうと改めて誓った一日でした。

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岩永直子
 社会部、医療部を経て、2015年5月からヨミドクター担当(医療部兼務)。6月から編集長に就任。医療部ではがん全般や感染症、遺伝子医療、セクシュアリティーなどを担当。趣味は居酒屋巡りとダイエット。
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医療部発12最終300-300

読売新聞東京本社編集局 医療部

1997年に、医療分野を専門に取材する部署としてスタート。2013年4月に部の名称が「医療情報部」から「医療部」に変りました。長期連載「医療ルネサンス」の反響などについて、医療部の記者が交替で執筆します。

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