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赤ちゃんの体重日本一・福井県のなぜ

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赤ちゃんの体重日本一・福井県のなぜ

 福井県内で生まれた赤ちゃんの平均体重は3040グラムで全国一。厚生労働省の人口動態調査(2014年)を見て驚いた。でも、それ以上に「なぜ」が気になった。子育てママに聞けば、何かヒントが見つかるかもしれない。

「妊婦さんに安心な土壌」

  「おっきくて元気。優しい男の子になってほしいな」。体重は3519グラム。福井大病院で4月9日に誕生した次男大翔ちゃんを見つめながら、母親の西内恵美子さん(30)(勝山市)は柔らかな笑みを浮かべた。

 大きな赤ちゃんの理由を尋ねてみると、「うーん、わからないなあ。でも福井は食べ物もおいしいし、いっぱい食べるからかな。あと、親と同居の世帯が多いから、妊娠中も家事を手伝ってもらえるし」。

 同病院の助産師竹内明子さん(42)も「おじいちゃん、おばあちゃんに病院に送ってきてもらうお母さんも多いですよ」と大きくうなずく。

 専門家の見方はどうか。福井大医学部の吉田好雄教授は「福井県は低体重児が少ないのです」と指摘する。同調査によると、出生時に2500グラム未満の低体重児の割合は、全国で最も低い8・2%。低体重の赤ちゃんが少ない分、平均体重は重くなるというわけだ。

 ならば、なぜ低体重児が少ないのか。吉田教授の推測はこうだ。福井県は14年の出生数が6166人と少ないが、人口10万人あたりの産婦人科医師数は9・9人と全国4位。さらに日本一共働きが多く、妊娠や出産が不利にならない労働環境が整備されているという。「妊婦さんが安心して過ごせる土壌があるのでしょう」

  ただ心配なこともある。激務などから産婦人科医を志望する若者が、県内でも減っていることだ。「大きな赤ちゃん全国一」が育児環境の良さの代名詞なら、維持するには十分な医師数が欠かせない。吉田教授は、もっと産婦人科医の魅力を知ってもらいたいと言う。「病院を訪れた患者さんに『おめでとう』と言えるのは産婦人科医だけなんですから」(吉田雄人)

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