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ボンジュール!パリからの健康便り

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ユネスコ前事務局長・松浦晃一郎さんに聞く健康法

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ユネスコ前事務局長・松浦晃一郎さんに聞く健康法

松浦晃一郎さん

 今回は私がフランスにきてから出会った大切な方のお一人、ユネスコ前事務局長、松浦晃一郎さん(78)の話を伺った。松浦さんは、1994年から5年3か月のフランスの日本大使、そしてその後、アジア初のユネスコ(本部・パリ)の事務局長を10年間務めた方だ。15年3か月にわたるフランスでのご活躍の間、私の知る限り、ほとんど病気はされず無欠勤で仕事をされていた。その健康法について今回はお聞きした。

          ◇

古田 :松浦さんは日本大使からユネスコ事務局長までの約15年間、ほとんど病気もされずにご公務をこなしていらっしゃいましたが、何か気をつけていることや健康法などがありましたらお聞かせください。

松浦 :当たり前のことですが、規則正しい生活を心がけることです。食事、睡眠、運動、この3つです。睡眠は必ず7時間はとります。運動は週末のテニスに加え、毎日朝晩こまめに運動をしています。

古田 :食事で気をつけていらっしゃることはありますか?

松浦 :食事は大使時代はどうしても昼夜の会食があるので、調整するのが大変でしたが、ユネスコ事務局長の時には、会食は昼に設定して、朝と夜は家で食べるように心がけていました。朝はミューズリーと豆乳、果物などをいただきます。ナッツ類やヨーグルトなど乳酸菌もとるように心がけています。昼は会食が入るので外食となりますが、普通に食べます。夜は、ご飯やパン、麺類などの炭水化物は一切とりません。昼に食べていますのでね。夜は、肉や魚、そして 沢山(たくさん) の野菜を食べます。野菜中心の食事です。塩分と脂肪分は控えています。ユネスコ時代はだいたい毎日こんな感じでした。

古田 :運動も定期的にされていて、テニスは毎週末、そしてマラソンにも出場されていましたね。ユネスコ事務局長の時は、8階のオフィスまで階段を使っていたとお聞きしましたが?

松浦 :はい、そうです。基本的にエレベーターやエスカレーターは使いません。

必ず階段を使います。週末は2~3時間はテニスをして、出張から帰るとランニングなどをするときもあります。朝晩は体操をします。朝は腹筋や腕立て伏せを50回~60回、それからシャドー縄跳びを300回ほどします。

古田 :先日、「シャドー縄跳びは、まだ200回されているのですか?」とお聞きしたら、「まさか! (とし) をとったので300回に増やしました」と言われた時には大変驚きました。

松浦 :歳をとると筋力が衰えますので、筋肉トレーニングは重要です。退任した今は、時間もできたので、テニスだけでも月に20時間以上はしています。朝はだいたい20分ほど筋トレと体操、夜は少し軽めに10分程度軽い体操をします。

古田 :毎日ですか?

松浦 :はい、毎日です。出張中も怠りません。

古田 :松浦さんは昔からこのように気をつけていらっしゃったのですか?

松浦 :いいえ、実は30代半ばまでは暴飲暴食でした。40代後半で50肩になってプールが良いと聞いて、自力で治しました。そこから健康管理をしなければ、と思い気をつけるようになりました。

古田 :ご多忙なのに睡眠時間もきちんととられているとおっしゃられています。

松浦 :はい、睡眠はとても大切です。出張も多く時差もありますが必ず睡眠時間は確保し、睡眠不足ということはありません。ユネスコ事務局長に就任してすぐ、出張が重なり睡眠不足となり風邪を引いたことがあります。やはり睡眠が十分にとれないと疲れが取れずに風邪を引きやすくなるようです。ぐっすり眠ることが疲労回復になります。そうすれば風邪を引かなくなりますし、病気にもなりにくいと思います。食事に気をつけ、適度な運動を怠らず、十分な睡眠をとること。

古田 :あたり前のことですが、意外とバランス良くできないですね。

松浦 :あとはストレスをためないことです。

古田 :それは難しいですね。松浦さんは日本大使、ユネスコ事務局長などストレスも多かったのではないかと思いますが。

:もちろん大きな責任がありストレスもありましたが、ストレスを持ち越さないように気をつけていました。運動もそれには一役買っていました。人にもよるでしょうが、テニスは僕にとってストレス解消となっていました。ダブルスを組んで試合をしますが、勝ち負けというより自分の最善を尽くす、夢中になっている間は他のことは考えられません。それが良いのでしょうね。ストレスには睡眠も効果があると思います。よく眠ることです。質の良い睡眠を十分にとることです。あとはあたり前のことですが、ストレスとなっている原因を取り除くように努力します。必要があれば人にも相談しますし、意見も聞きます。でも最後は全て自分が結論をだします。

古田 :今も気をつけていることはありますか?

松浦 :今は、脳へ刺激も大切と考えて、体と脳と両方のトレーニングになるようなインターバルトレーニングを取り入れています。運動でも違う動きをすることで脳が活性化されて、体と脳の両方のトレーニングになると聞きました。運動で脳と体の両方を鍛えています。

古田 :どんどん進化していますね。

松浦 :そうですね、体に良いことは積極的に取り入れています。良い習慣を身につけることが大切です。日本に帰国してからも、食事、運動、睡眠などの習慣は続いています。おかげさまで風邪もあまり引いていません。

古田 :ご退任されてからも、ますますお元気ですね。ありがとうございました。

           ◇

 ユネスコ事務局長時代、約190か国を訪問されていた松浦さんは、どんなに忙しくても徹底した自己管理を行っていらっしゃいました。それが習慣となり、今もとてもお元気でいらっしゃいます。お目にかかってお話をお聞きするたびに、背筋がシャキッと伸びて「私も!」と気合が入ります。まるで何度となく繰り返すダイエット宣言のようですが、「さあ、明日からは私も!」宣言をまたここで宣誓します!

 5月31日(火)午後6時から、 東京・恵比寿の日仏会館にてカフェスタイルのトーク を行います。フランス人の健康観や衛生観など今と昔の違いや、日本との違いなどをお話しさせていただきます。皆様ぜひお越しください。

■今週の一句

賞味期限 ギリギリの恋 春の雨

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古田深雪(ふるた みゆき)

1992年渡仏。
1997年より医療通訳として病院勤務。

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