ニャるほど!社会保障
yomiDr.記事アーカイブ
「働く」のは何のため?
自分・家族・社会支える
働くことって
どんな意味が
あるのかな?
高校や大学などを卒業すると、多くの人が働くようになるよね。会社や団体に就職する人が多いけど、自分で会社や店を経営する場合もある。
人が生きていくには、住まいが必要だ。毎日の食事や季節に合った洋服もないと困るね。どれも手に入れるにはお金がかかる。会社で働けば、給料がもらえる。農家は、野菜を育てて売れば、代金が入ってくる。大人たちは、そうやって得た収入で暮らしに必要なモノやサービスを買うんだ。
一方、会社などは、働く人がいるからこそ物やサービスを生み出せる。つまり、人は働くことで経済活動に参加していることにもなる。
働いて生み出したお金は、自分や家族の生活を支えるだけじゃない。収入がある人は、一部を税金として支払うのは知っているよね。そのほかに、年金や医療などの社会保険料も納めている。
人々が支払った税金や社会保険料は、道路をつくったり、医療・福祉サービスを提供したりするのに使われている。働くことは、必要なお金をみんなで少しずつ負担し合って、社会全体を支える仕組みにも参加しているということだね。
そもそも、「労働すること」「税金を納めること」は、「子どもに教育を受けさせること」も含めて、憲法に定められた国民の義務にもなっているよ。
必要なお金を得ることのほかにも、働く理由があるよ。将来、何になりたいかを考えたことはあるかな?希望する職業に就くということは、「こうなりたい」という目標を達成することでもあるんだ。福祉など、人の役に立つ仕事にやりがいを感じる人も多いよ。
ただ、最近は、仕事に就いていない若者が多い。国の調査では、39歳以下で学校にも通わず、働いてもいない人は76万人(2014年)に上る。また、パートや派遣社員など、非正規労働者も増えている。比較的柔軟な働き方ができるから、あえて選ぶ人もいるけど、収入が安定しないなど問題も多い。
みんなが自分に合った働き方ができて、支え合いに参加できる社会が理想だね。(飯田祐子)
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