元記者・酒井麻里子の医学生日記
医療・健康・介護のコラム
医学部に編入…待っていたのは勉強漬けの日々(前編)
徐々に科目も増え、単なる記憶では追いつかなくなってきます。人によってやり方は違うと思いますが、私の場合、それぞれの知識を関連させて理解し、記憶につなげていく工夫が必要になりました。
例えば、微生物学では、たくさんの細菌やウイルスなどの名前を日本語と学名で覚え(肺炎の原因になる肺炎球菌は、「Streptococcus pneumoniae」 というのが学名で、「ストレプトコッカス ニューモニエ」と読みます)、感染症を引き起こしたときの症状などの特徴を理解し、さらにそれぞれに効く薬などを記憶します。
細菌だけで100種類以上あったので、それぞれの細菌やウイルスに対して効く薬を1対1で覚えていては、すぐに忘れてしまいますし、長く記憶しておくことは難しいです。このため、細菌やウイルスを似たもの同士でグループ分けし、また、薬も特徴ごとに分類し、まとめて記憶していく――といった具合です。
グループ分けするには、まず、一つ一つの細菌やウイルスについてしっかり理解する必要があり、これに時間がかかりました。「覚えても覚えても終わらない」と思いながらの勉強でした。
ある程度、授業が進むと定期的に試験があります。島根大学の基礎医学の試験は記述形式が多かったので、一つ一つの知識を正確に整理しておかないと歯が立たない問題が多かったです。それぞれの試験で一定基準に達しないと進級の可否に直結するため、毎回必死です。
範囲の広い科目の試験になると、試験時間が4時間近くになったこともあり、終わった後はぐったりでした。
そんなわけで、日々の勉強がとても大切でした。自宅で復習していると、あっという間に日付をまたぐこともしばしば。午後4時に授業が終わるとすると、一日の授業は2~3科目、計6時間ですが、自宅で同じ6時間復習しても、その日のうちに完全に理解することはなかなか難しい分量でした。
こうして、時間割が特にタイトだった最初の4か月は、毎日、1日24時間の半分以上を勉強にあてていたと思います。その間に大学以外で立ち寄ったのは、スーパーマーケット、薬局、美容院、2度の外食くらい。しばらく、半径1キロ圏内で過ごしていました。
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