元記者・酒井麻里子の医学生日記
医療・健康・介護のコラム
医学部に編入…待っていたのは勉強漬けの日々(前編)
島根大学医学部のある島根県出雲市でも、葉桜がきれいな季節になりました。医学を学ぶことを心待ちにして入学した1年前。待っていたのは勉強漬けの毎日でした。今回から、編入してからの勉強の日々について紹介します。
島根大学では、1年生で物理や化学、英語などの教養科目を主に学び、2年生から解剖学や生理学など基礎医学を学び始めます。このため、3年生に編入する学士編入生は、2年生の授業と3年生の授業を並行して学びます。
編入制度を設けている医学部の中でも珍しいのではないかと思いますが、島根大学では編入生用に別枠で授業プログラムが組まれ、編入した最初の1年は授業、試験ともにびっしりと日程が詰まっているのが特徴です。
「学士編入生は大変ですが、がんばれますか?」と、入学前に先生方から覚悟を問われていましたし、編入した先輩からも大変さを聞いていましたが、入学前はなかなか実感がわきませんでした。
授業はたいてい午前8時半に始まり、午後4時か午後6時くらいに終わります。勉強したい科目を選ぶ選択科目はなく、すべての授業が必修です。1学年の百十数人が同じ講堂で一斉に聴講する形式で、高校の授業のようなイメージに近いです。
実習があると帰宅が遅くなることもありますが、働いているときは午前0時を回る日が多かったので、「毎日自宅で夕飯を食べられるのは 嬉 しい」くらいに思っていました。
ですが、日を追うごとに、大変さを実感し始めます。
入学してから夏休みまでの4か月に学んだのは、解剖学や生理学、生化学、免疫学、微生物学など。慣れない中、一度聞いただけでは理解できないことも多く、1回の講義で覚える量も盛りだくさんでした。
解剖学では最初に、全身に約200ある骨の名前を日本語のほか、英語かラテン語で覚え、位置関係を理解します。鎖骨-clavicle、肩甲骨-scapulaといった聞いたことのある骨から、蝶形骨-sphenoid bone(頭部の骨の一つ)など、名前からすぐに位置関係が想像できない骨もあります。
骨の名前と位置関係だけならシンプルで覚えやすい方だと思いますが、当初はそれにも時間がかかっていました。
1 / 2
【関連記事】
医学部学士編入の事で
あさ
私もヨミドクターと同じ医学部学士編入の試験を今春から始めていますが、生命科学の教科の受験勉強はどの教材を使われましたか? ヨミドクターは文系で大...
私もヨミドクターと同じ医学部学士編入の試験を今春から始めていますが、生命科学の教科の受験勉強はどの教材を使われましたか?
ヨミドクターは文系で大変苦労なされたかと思いますが、教えて頂ければ幸いです。
私は今春から福井大学、滋賀医大、高知大学、神戸大学を受験しましたが、結果が出ておりません。島根大学は先日受験して結果待ちの状態です。
つづきを読む
違反報告