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医療・健康・介護のコラム

気楽な気持ちで!身体の感覚を再確認する習慣

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1歩ずつ意識をして歩く

 みなさんは継続して運動をする習慣、ありますか? わたしは今、とっても「運動不足」に見えるような日々を過ごしているかもしれません。それは、「運動している」というある考え方に当てはめた場合なのですが。つまり、スポーツや運動などを実践する「目に見えてアクティブなことをする場所」にあまり多く行っていないからです。

 例えば、継続して「運動しているよね!」と、客観的に見てわかるようなことを、最近はしていません。そのため、「今週は3回ほどフィットネスジムに行って、60分のトレーニングコースをしてきたよ!」などと語れるものはないのです。

 しかし、よく考えてみると、運動は、「じぶんの身体を意識」したところから始まるのではないかと考えています。もしも、「どこかに行かなくてはならない」と課題を設けた場合、すこし義務的な気持ちにもなるのではないかと思います。そうすると、運動に取り組むきっかけや、継続することに対してのハードルが高くなってしまうかもしれません。そのようにして、実践の時間を避けているうちに「身体の感覚を確かめる」機会から遠のいてしまうこともあるでしょう。

 スポーツというと、さすがに専門的な設備や用具が必要になると想像します。楽しむためには、環境や道具などはとても大切ですね。一方で、運動という大きなカテゴリーからみると、決して設備や用具が必要にならないケースも多くあると思います。だからこそ、幅広く、そして自由に実践できるのではないかと思うのです。

日常生活の中で筋肉に刺激を加える「意識法」

 わたしの運動方法は、いくつかあります。アスリート時代に培った運動方法を取り入れて、お仕事や研究の合間に15~30分間ほどジョギングをしたり、多様なエクササイズをしたりと、積極的に取り組むこともあります。でも、どうしても時間が取れない時や、気分の変化でアクティブな運動ができない日もたくさんあります。そんな日でも、実はそれなりに「運動感覚」の意識を持続した生活を続けて、「プレ運動」をしています。

 どんなことかというと、ごく普通の日常生活の中で身体のいろいろなパーツに力を込めて、筋肉に刺激を与えるようにしている、たったそれだけのことです。いわば、エクササイズをして、いつでもアクティブな運動ができる下準備をしている状況でもあります。

 力の入れ具合や力を込めた時の感覚を「いつでも・どこでも」確認して、刺激を与える習慣を持っています。この習慣自体は、もともとアスリートとして活動していたときに身につけました。その方が、実際に運動をした時に、すぐに必要な筋肉のパーツなどに力が入りやすくなるため、運動自体がとても効率的になると感じられたからです。

 実際の例としては、デスクワークなどで座っている状態の時、外出の際に歩いたり、小走りしたりしながら目的地へ移動する時、電車で移動しながら立っている時、そうした何げない行動をしている時に、腹筋(体幹)や内 (もも) (内転筋)に力を込めながら過ごすようにしています。そして、力を入れた状態をキープしながら、自然体で呼吸をしていく。1か所意識ができたら、また違う身体のパーツに注意を向けます。次は、お尻の筋肉( (でん) 筋)に力を込めてみる。首から肩をなるべくゆったりとした気持ちで力を抜いて、背筋を伸ばしておく。こうして、一つ一つの身体のパーツに「意識を向けていく」ことで、身体の動きや感覚を確認できる世界が広がってくると思います。

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室伏由佳(むろふし・ゆか)

 1977年、静岡県生まれ・愛知県出身。株式会社attainment代表取締役。2004年アテネオリンピック女子ハンマー投げ日本代表。円盤投げ、ハンマー投げ2種目の日本記録保持者(2016年4月現在)。12年9月引退。

 アスリート時代には慢性的な腰痛症などスポーツ障害や婦人科疾患などの疾病と向き合う。06年中京大学体育学研究科博士課程後期満期退学(体育学修士)。スポーツ心理学の分野でスポーツ現場における実践的な介入をテーマに研究。現在、スポーツとアンチ・ドーピング教育についてテーマを広げ、研究活動を継続。現在、上武大学客員教授、朝日大学客員准教授や、聖マリアンナ医科大学スポーツ医学講座、徳島大学医学部、中央大学法学部など、複数の大学において非常勤講師を務める。スポーツと医学のつながり、モチベーション、健康等をテーマに講義や講演活動を行っている。日本陸上競技連盟普及育成部委員、日本アンチ・ドーピング機構アスリート委員、国際陸上競技連盟指導者資格レベルIコーチ資格、JPICA日本ピラティス指導者協会公認指導師。著書に『腰痛完治の最短プロセス~セルフチェックでわかる7つの原因と治し方~』(角川書店/西良浩一・室伏 由佳)。

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