室伏由佳のほっこりスポーツカフェへようこそ
医療・健康・介護のコラム
からだとじぶん、Spring has come!
はじめまして! 春のおとずれ、桜の開花とともに穏やかな心地よい風を感じる4月。新年度になり、フレッシュなスタートを迎えられた方もいらっしゃるでしょうか。
わたしはかつて24年ものあいだ、陸上競技というオリンピックスポーツをつづけてきたアスリートです。オリンピックに夢を抱いた少女時代。同じく、陸上競技で男子ハンマー投げのオリンピック選手だった父(室伏重信)の影響を受け、中学生からアスリートとしての人生を歩みました。2004年のアテネオリンピック女子ハンマー投げに出場。その後、2大会のオリンピック出場に向けてのチャレンジを続け、12年秋、アスリート人生のゴールテープを切りました。その節目から、新しい夢と希望にむけてスタートして4年目の春になります。
アスリートの時、自分の身体と心に向き合う時間がとても多くありました。かけがえのない時間を過ごしてきた道のり。そして、これからの自分と向き合う現在。より広く、様々な経験を新たに重ねています。長く打ち込んだアスリートとしての人生で得られた宝物を、たくさんの方とシェアしていきたい気持ちでこのコラムの連載をスタートします。からだのこと、心のこと、自分と周りの人たち、大切にしていること、心がけていることなど。連載を通して、みなさんとカフェで一息つく、そんなゆったりとした気持ちで進めていきたいと思います。
長くスポーツをしてきましたが、いわゆる節制のような時間のくりかえしでした。からだに大きな負荷をかけ、それを承知の上でずいぶん無理をしてきました。そのため、アスリートの時はいつもとても疲れていました。アスリートは健康的なイメージではあるものの、意外と健康ではないと思います。疲労が重なり、風邪をひいたり、体調を崩しやすかったりしました。そのため、食事や睡眠はもちろんのこと、心の在り方までも工夫をして過ごしていたことが思い出されます。
そして、わたしは医学の恩恵を受けてきたアスリートでもあります。04年アテネオリンピックに出場した翌年から7年間、原因が特定できない急性腰痛症(ぎっくり腰といわれるもの)を何十回も引き起こしました。さらに、子宮内膜症など、婦人科疾患と向き合い、アスリート以前に一人の女性として自分と向き合う時間が多くありました。
アスリートを引退したいま、とても大切にしていること。「健やかなからだと心」です。多くの皆さんがそう望んでいるかと思います。そうはいっても、健やかさを保つのはとても大変な時がありますね。からだの声を聞くと、人の行動やパターンはきっと少しずつ変われるのではないかと思います。ひとには気分があり、気持ちの向く方向で自分だけではなく、周りの人にも変化があるのではないでしょうか。春を迎えたフレッシュないま、心の向きを少し変えてみること、わたしはスタートしてみたいと思います。そのためには、心がほっこりする時間もとても大切だと思います。ちなみに、わたしの心がほっこりする瞬間は、愛猫のオレオくん(写真右)とバニラくん(写真左)という7歳の猫ちゃんとの心のふれあい。彼らから日々エネルギーを得て、毎日の活動の原動力になっています。皆さんのエネルギーチャージは、なんですか?
それでは、また次回のカフェでお会いしましょう。
【関連記事】
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。