オトコのコト 医師・小堀善友ブログ
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梅毒診断のプロフェッショナルは大ネズミ!?
皆さまは最近、国内で梅毒が流行していることをご存じですか?
2年前に私も梅毒患者さんを数人診断したことを書いた のですが、昨年末にもヨミドクターの今村先生のブログ( 「知って安心!今村先生の感染症塾」 )でも触れられていました。
梅毒は抗生物質で治療ができますが、ちゃんと診断された場合に限ります。2014年には、全世界で1000万人の人が梅毒に感染し、いまだに150万人の人が命を落としていると報告されています。

従来、研究室で梅毒を診断するためには、お金と時間がかかりました。
ところが、何と、タンザニアのNPO法人である apopo は、梅毒を診断するためにネズミをトレーニングし、梅毒に感染している人の 痰 を簡単に見分けることができるようになったのです。私も最初はにわかに信じられなかったのですが、ホームページを見て驚きました。
尻尾まで合わせて長さ3フィート(91センチ)にもなる大ネズミが、梅毒を診断することが可能となっています。
成功報酬としてこの大ネズミに支払われるのは…たったひとかけらのバナナです。このネズミたちは、100のサンプルを、たった20分で梅毒かどうか診断することが可能だというのです(人間の研究者が同じ数のサンプルを診断するためには、4日間かかります)。apopoのネズミたちは、すでに34万人分のサンプルを診断しています。
apopoは、ネズミたちに地雷を嗅ぎ分ける方法も教え込んでいるそうです。彼らはUSAID(=米国際開発庁)Development Innovation Ventures Grantというアメリカの優れた革新的発明に与えられる賞を獲得しました。 動画 をご覧になると、その研究の素晴らしさがわかると思います。
現在、タンザニアやモザンビークの刑務所には梅毒に感染している人が多くいるため、彼らは刑務所の囚人たちの梅毒の診断に現在取り組んでいるそうです。
この報告を聞いて率直に感じたことは、新しい革新的な発見は、超最先端の技術の中だけにあるのではなく、みんなが気がついていないだけで、もしかしたら足元に転がっているのではないかということです。
ああ、私もこんなクリエイティブな発見をしてみたい!!
野生動物だから・・・
めざめたじいさん
北の国から・・古いドラマです。 じゅん少年を乗せた車が、猛吹雪に遭い、視界不良で道をはずれ、立ち往生した。 運転していた少年の叔母が、必死に車を...
北の国から・・古いドラマです。
じゅん少年を乗せた車が、猛吹雪に遭い、視界不良で道をはずれ、立ち往生した。
運転していた少年の叔母が、必死に車を上げようとしたが、後輪は無情に空転する。
携帯もなく、誰とも連絡が取れない。
救援するにも、雪嵐の中を進める車がない。
農耕馬が、馬そりを引いて車を探しに出かけた。
馬は、雪に埋もれた車のそばにたちどま璃、馬主に車のあることを知らせた。
トラクターという車に、馬は追われるように引退したのだ。
車に追われた馬が、車を助ける皮肉。
野生動物だからできた人命救助。
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