イグ・ノーベル・ドクター新見正則の日常
yomiDr.記事アーカイブ
漢方で治療し、新たな門出…元患者さんたちと感動の再会
新年度ですね。入学式ですね。この季節で
中学に登校できずに、つまり不登校でいろいろな先生や病院に行っても治らなかった子が、僕の外来にはるばる来てくれて、そして漢方を処方しながら、いろいろな話をして、そして無駄話もして、何故かぼつぼつと元気になって、そして無事に高校に進学し、そして有名音楽大学に入学して、挨拶に来てくれました。
また、人前で話すときは、どうも苦手で、喉に違和感があって、学業にも支障があるほどの子が、漢方の内服と、そして僕の外来への通院で楽になって、そして希望の有名私立大学に合格しました。
有名進学高校の保健の先生から紹介されることもあります。奇妙な
4月とは無関係ですが、大学入学後より生理が全くなくなった女性が、僕の外来に来て、その時は30歳前後でしたが、漢方を飲んで生理が始まって、そして、「諦めていた結婚ができ、その上、子宝にも恵まれた」と挨拶に来てくれました。
現代医学で治らなくても、漢方で…
僕は漢方も使える西洋医です。若い頃は血管外科医として動脈
何故漢方かの最大の理由は、漢方薬が保険適用だからです。現代医学で困った時に、世界中にはいろいろな医療があるでしょう。その中のどれが有効かも知れません。しかし、保険が使えなければ自費診療になります。保険を利用することに比べればとんでもない高額になります。でも保険適用の漢方は本当に安価なのです。
問題は漢方が本当に効くのかということです。このコラムでも時々述べているように漢方は生薬の足し算の
「漢方=昔の知恵」が結構役立つ
さて、21世紀になって医学は相当の進歩を遂げました。ところが、完璧ではないのです。まず診断がつかないことがあります。今の医療では病気が見つからないということです。また西洋医学的サイエンスに基づいた治療をしたが治らないこともあります。そんな時に、西洋医学的知識ではフリーズします。だって、治せないのですから。そんな時に、漢方が力を発揮することがあるのです。今の医学で困っている時に昔の知恵を拝借すると本当に良くなることがあるのです。漢方が本当に効くのかと疑念を持つ前に、まず困った時には使用してみることです。僕が漢方という存在を知っていて本当に良かったと思えるのが、西洋医学的な治療をたくさん行っても治らなかった方々に、「先生のお陰です」と言われるときです。そんな時には「昔の知恵も結構役立ちますね」と答えています。医者冥利に尽きる瞬間なのです。
人それぞれが、少しでも幸せになれますように。
【関連記事】