文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

オトコのコト 医師・小堀善友ブログ

コラム

お尻の穴から、おちんちんの距離でわかること…実はとてもまじめなお話

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 ブログの題名だけ見て「なんじゃこりゃ」とこのページを開いた方へ。実はとても学術的な、まじめなお話なのでお付き合いください。

 

 お尻の穴から性器(陰茎もしくは (ちつ) )までの距離のことを専門用語で「肛門性器間距離:ano-genital distance(AGD)」と呼びます。

 一般的には、女性と比較すると男性の肛門性器間距離は2倍ほどあります。これは、胎生期(お母さんのおなかの中にいる時期)に、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンが分泌される量によって決まってきます。以前、私のブログ(⇒ 「合コンではオトコの指を見よう!」 )でお話しした、手の人さし指の長さと薬指の長さの比が男性ホルモンによって決まっているということと似ていますね。

お尻の穴から、ちんちんの距離でわかること…実はとてもまじめなお話

 

 男性の肛門性器間距離は、人によって差があります。実は、幾つかの研究では、生まれつき肛門性器間距離が短い男児は、将来に不妊症になることが示されています。肛門性器間距離が短い男児は、長い男児と比較すると、男性不妊症(精液量の減少、精子数の減少)になる可能性が7倍高いことが過去に報告されています。また、停留精巣、低男性ホルモン血症、尿道下裂といった病気も肛門性器間距離が短い男性に起こりやすいのです。

 

 動物の研究では、生まれつき肛門性器間距離が短いと、男性ホルモンが低下し、性器の異常が起こることがわかっています。また、実験上では、ネズミの母親にとある化学物質や抗男性ホルモン剤を与えると、肛門性器間距離が短くなることが示されています。動物によっては、生殖器の発達を調べるために、生まれた時に肛門性器間距離を体重などと一緒に習慣的に計測されるものもいるそうです。

 

 精巣がんと、男性不妊症、停留精巣、尿道下裂は、精巣低形成症候群:Testicular dysgenesis syndrome(TDS)といって関連があることを以前にブログ(⇒ 「ご存じですか? 精巣にも腫瘍ができます」 )で書きました。

 

 肛門性器間距離も、胎生期の男性ホルモンによって決まるため、それらの疾患と関連があるとされているのです。

 

 興味深いことに、最近の研究では、肛門性器間距離は遺伝的問題よりも、現代のライフスタイルによる環境的の問題が原因ではないかということが指摘されています。様々な化学物質等の環境的問題が、ホルモンに異常をきたし、肛門性器間距離が短くなり、それにまつわる病気が増加しているという推察がされています。

 

 このままでは、肛門性器間距離はどんどん短くなっていくでしょう。先進国で出生率が下がっているのは経済等の社会的原因だけではなく、環境的な要因であるということも言われています。いずれにせよ、人類にとって、大きな問題であると考えられます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

オトコのコト_小堀善友顔120px20150821

小堀善友 (こぼり よしとも)

泌尿器科医 埼玉県生まれ

2001年金沢大学医学部卒、09年より獨協医科大学越谷病院泌尿器科勤務。14年9月から米国イリノイ大学シカゴ校に招請研究員として留学。専門分野は男性不妊症、勃起・射精障害、性感染症。詳しくはこちら
主な著書は『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)。詳細はこちら

オトコのコト 医師・小堀善友ブログの一覧を見る

13件 のコメント

コメントを書く

距離をしりたい

chima

その距離が長いか短いかどうしたらわかるのか?比較できるものもついでに知りたい

その距離が長いか短いかどうしたらわかるのか?比較できるものもついでに知りたい

違反報告

しゅう

しゅう

こういうのって、なんだか、無理くり関連づけた研究みたいでネ。 あまり重要視しなくてもいいような。。。

こういうのって、なんだか、無理くり関連づけた研究みたいでネ。
あまり重要視しなくてもいいような。。。

違反報告

何故?

かおなし

私の知り合いの男の子がオチンチンと肛門の間に小さな穴がありそうです。何故?

私の知り合いの男の子がオチンチンと肛門の間に小さな穴がありそうです。何故?

違反報告

すべてのコメントを読む

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、ヨミウリ・オンライン(YOL)、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事