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知ろう! 小児医療

からだコラム

[知ろう! 小児医療]病気を親子で乗り越える

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 小児医療講座を繰り返し受講し、知っていて良かったと思うことの一つに「病気との付き合い方」があります。私の両親は自営業で共働きでしたので、子どもを保育園に預けて働くこと自体は気になりませんでした。でも、子どもが病気になると、一気に罪悪感が襲ってきました。

 特に長男は、中耳炎を繰り返し、最初の1年間は保育園に通う日と休む日のどちらが多いかわからない、という状況でしたので、余計に罪の意識を感じていました。

 その後、講座で「病気になるのは、誰のせいでもない」という言葉を聞いた時、とても安心しました。病気になるのは、親が働いているからではない。そもそも、病気になるのは、悪いことではない。病気にならないに越したことはない。防げる病気は、しっかりと防ぐ。そのうえで、病気と付き合っていくことが大切だと知ったのです。

 病気や注射は、確かに痛いし、嫌なことでもあります。「お出かけ」だと思って出かけた先が病院だったというエピソードを聞いたことがあります。とてもがっかりしますし、親にウソをつかれたこともショックですよね。「痛くないよ」ではなく、「痛いね、でも親子で乗り越えようね」という気持ちや働きかけが大切。子ども たち には、これから起こることを伝えることで、(最初はもちろん全力で嫌がりますが)成長とともに、頑張れるようになる子が多いように思います。

 病院に着いただけで泣かれてしまうと、ウソをつきたくなる気持ちもわからなくはありません。でも、子どもだって頑張っている。親が一緒に乗り越えてくれるんだ、と思えるようになる頃には、「今日は泣かないで、できたよ!」と胸を張って言えるようになるかもしれません。( 阿真あま 京子・「知ろう小児医療 守ろう子ども達の会」代表)

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