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肝臓病に立ち向かう<上>脂肪肝で食い止めよ

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◆初期発見のためのチェックリスト

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図3 BS日テレ「深層NEWS」より

 図3で示したのは、日常生活の中で肝機能の低下をチェックするリスト11項目です。

 肝臓独特の症状がないため、ここに挙げたリストは、肝臓が正常でも、ふだんからよく出る症状ばかりですが、時々、こういう症状が出て、3項目以上が引っかかる人は、やはり血液検査を受けて、肝臓をチェックしていただいた方がいいでしょう。

 症状が一時的な場合は、それほど心配しなくてもいいかもしれません。ただ、しょっちゅう、ここに挙げたような症状が気になる人は、肝機能チェックをした方がいいと思います。肝臓病の極めて初期に出る症状ですから、こうした項目に気をつけることで、早期に肝臓の異変を見つけることができればいいと思います。

 肝炎や肝硬変など、肝臓の病気によって出てくる症状として、黄疸があります。顔色や手の色では黄疸は分かりにくいので、目の白目の部分を見て、黄色くなっていれば、黄疸です。

 また、肝臓病の初期症状として、親指の付け根と小指の付け根の膨らんだところが赤くなります。手のひら全体ではなく、真ん中は白いままで、その両脇が赤くなるのです。

 こうした症状があった場合は、脂肪肝より少し進んでいる場合もありますので、血液検査を受けて、肝臓が悪いかどうかをチェックした方がいいでしょう。

 肝臓の機能が少し悪い時に、朝一番のお小水の色が少し赤いという人もいます。黄色が濃いだけなら心配ありませんが、紅茶のように赤くなっている場合は、肝臓が悪い可能性があります。

 また、肝臓がちゃんと働いて、胆汁色素が作られていると、便は黄色をしているのですが、肝機能低下によって便が白くなり、下痢便になると、肝臓が悪いことの兆候です。お小水は、肝臓病の初期でも分かりますので、気になる人は朝一番のお小水に気をつけてください。

 このほか、肝臓病がかなり進んだときには、クモ状血管拡張といって、胸や首に、赤い斑点ができたり、お腹に水がたまり、下腹部が出っ張ったりする症状があります。

 肝臓はかなりタフな臓器なので、そこまで行かないと、なかなか悲鳴を上げてくれないということなのです。

◆増える脂肪肝、NASH

 これまで肝臓が悪いと言われたことがない人は、血液検査の頻度は年1回でいいでしょう。ただ、気になる症状がある人は、もう少し頻度をあげて血液検査を受けた方がいいと思います。

 脂肪肝の人は、年齢とともに多くなります。とくに、30代、40代に太っていた人がなる事例が多い。それが、50代、60代になって少し痩せてきたというような場合には、脂肪肝から進んだNASH(=Non alcoholic steatohepatitis、非アルコール性脂肪性肝炎)になっている場合があります。お酒を全然飲まないのに脂肪がたまってしまい、これで肝炎を起こすのをNASHと呼びます。NASHが進むと、肝硬変になります。

 アルコールで悪くなるアルコール性肝障害やウイルスによる肝炎もありますが、最近、日本で増えているのは、脂肪肝と、脂肪肝に伴うNASHです。脂肪肝が長く続くことによって炎症が起きてしまうのです。

 どんなきっかけや、どういう体質でNASHになるかは、まだよく分かっていません。ただ、脂肪肝でNASHになる人がいますので、やはり脂肪肝を甘く見ず、脂肪肝の段階できちんと治療し、それ以上に進まないようにすることが大事です。

  1月4日放送のBS日テレ「深層NEWS」(月~金曜日の22時~23時放送)を再構成しました。

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