文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

第44回医療功労賞

イベント・フォーラム

[第44回医療功労賞]全国表彰12人の横顔(下)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

国内部門

 

ヒ素公害の研究40年以上

[第44回医療功労賞]全国表彰12人の横顔(下)

出盛 允啓まさひろ  75 医師

 宮崎県高千穂町の旧 土呂久とろく 鉱山で発生し、国内4番目の公害病に指定されたヒ素公害。皮膚科医として、40年以上にわたり、患者の検診にあたってきた。

 これまで診察した患者数は延べ3000人以上に上る。後遺症などを考察した論文も発表し、その研究成果はバングラデシュなどのヒ素中毒症対策に生かされている。

 1979年から、宮崎県の公害健康被害認定審査会の委員を務め、2007年には会長に就任。長年携わってきた専門的見地から、県に提言を続けている。〈宮崎市〉

 

離島の病院運営 厚い信頼

id=20160314-027-OYTEI50082,rev=3,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

宮上寛之 69 医師

 鹿児島県本土から約500キロ離れた離島である徳之島で、住民の医療・福祉の向上に努めてきた。

 1978年から同島の宮上病院に勤務し、91年に院長に就任。同病院は内科、外科、小児科を始め、七つの診療科を擁し、総合病院的な役割を果たしている。積極的な往診も、公共交通機関が乏しい同島の島民から厚い信頼を受ける一因となっている。

 こうした活動の根底にあるのは、離島の医師不足に対する強い危機感だ。研修医の受け入れなど、若手医師の育成にも力を注ぐ。〈鹿児島県徳之島町〉

 

学校と連携 むし歯減らす

id=20160314-027-OYTEI50083,rev=3,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

玉城民雄 69 歯科医師

 沖縄県久米島で、34年にわたり、子供たちを中心に 口腔こうくう ケアや歯科治療にあたってきた。

 1982年、同島に歯科医院を開設。当時、島には歯科医がおらず、むし歯など口腔内に問題のある子供が多かった。このため、小学校の養護教諭や保健師と連携し、環境整備を進めた。

 乳幼児対象の歯科教室を開催するとともに、保育所や小中学校でフッ素を使ったうがい「フッ素洗口」を奨励。子供のむし歯 罹患りかん 率を全国平均より下回らせることに貢献した。〈那覇市〉

海外部門

 

アフリカに保健システム

id=20160314-027-OYTEI50084,rev=3,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

杉下智彦 50 医師

 国際協力機構(JICA)の国際協力専門員として、アフリカ20か国以上で保健システムの構築に努めている。

 現地の実情に応じた医療体制を整備するため、かつてアフリカで活動した経験を生かし、政策を各国に提言。こうした取り組みにより、ケニアでは住民の医療サービスが改善されたことを示す調査結果も出ている。

 1995~98年には、青年海外協力隊に応募し、アフリカ南部のマラウイに赴任。エイズウイルス(HIV)感染者を中心に、数多くの手術を執刀した。〈マラウイほか〉

 

途上国の若い医師育てる

id=20160314-027-OYTEI50085,rev=3,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

神野哲夫 75 医師

 アジアの発展途上国の留学生や研修医を受け入れ、医療従事者の指導に尽力している。

 次代を担う若い医師の教育を目的に1993年に設立した「アジア脳神経外科コングレス」は、4000人以上の会員を擁する大きな組織に発展した。2007年には、アジア初の「世界脳神経外科連盟・中間会議」を名古屋市で開催。発展途上国の若い脳外科医約250人を招へいし、交流を深めてもらった。

 こうした人材育成は、発展途上国の医療向上を裏側から支える取り組みとして評価された。〈ミャンマーほか〉

 

口の異常 1日50件手術も

id=20160314-027-OYTEI50086,rev=3,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

山本忠 71 歯科医師

 ベトナムを30回以上訪れ、生まれつき唇や上あごの異常に苦しむ 口唇口蓋裂こうしんこうがいれつ 患者を治療してきた。

 海外での医療活動を志したのは、1992年に後輩の誘いでカンボジアに赴き、治療にあたったことがきっかけ。その後、出身の愛知学院大を主な母体として「日本口唇口蓋裂協会」を設立。資金集めに奔走し、95年からベトナム訪問を始めた。

 今は年に数回渡り、多い日は1日約50件の手術をこなす。これまで治療した患者数は1700人以上に上る。〈ベトナム〉

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

イベント・フォーラムの一覧を見る

第44回医療功労賞

最新記事