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健康トレンド

介護・シニア

折り紙(上) 脳がバランス良く働く

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20160308-023-OYTEI50052-L 日本伝統の遊び「折り紙」。折り方を学び、指先を使って立体的な作品に仕上げることで、脳の活性化を促すとして、シニア世代に注目されている。

 「日本折紙協会」(東京都墨田区)や「お茶の水おりがみ会館」(同文京区)によると、折り紙の魅力が再認識され始めたのは10年ほど前。折り紙作家たちによる恐竜やひな人形、カーネーションなどの精巧な作品がインターネット上で公開されると関心が高まり、「おりがみ会館」ギャラリーへの来場者も増えたという。一般的な折り紙は安価なものなら1枚1円程度。手軽に始められる。

 折り紙に関する書籍の監修も行っている杏林大学の古賀良彦・医学部教授(69)(精神神経科学)=写真、本人提供=は「脳全体をバランス良く使うので、加齢による衰えの予防が期待できる」と話す。

 古賀教授によると、折り紙は目からの情報処理を行う「後頭葉」、色や形、音などを識別する「側頭葉」、形のバランスを立体的に捉える「頭頂葉」の3部位を稼働させる。指先の作業は、自分の思考や行動、意思決定などを担う中枢部位「前頭葉」を活発に動かすそうだ。作業に没頭すれば無心になれることもあり、「ストレス解消や集中力の維持にもつながる」という。

 取り組む作品としては、季節感のある花がお薦め。古賀教授は「実物を見ながら折れば、花の香りで嗅覚も刺激できる」と解説している。

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