オトコのコト 医師・小堀善友ブログ
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シカゴの科学産業博物館…驚きの展示の数々

米シカゴには、観光にお薦めの場所が思いのほかたくさんあります(冬はめちゃめちゃ寒いのですが)。
奇麗なミシガン湖とその周囲の整備された公園、面白い形をした様々なビル群、おいしい食事、多くの美術館や博物館……。
その中で私の一番のお薦めは科学産業博物館( Museum of Science and Industry )です。
先日、子供を連れて行ってきました。衝撃を受けた展示が、かなりあります。
例えば、竜巻を実験的に発生させてコントロールすることができますし、第2次世界大戦のドイツの潜水艦Uボートの本物(巨大!)が公開されていて中に入ることもできます。子供のお気に入りは鳥の卵の
しかし、最も衝撃的だったのは、解剖された献体がたくさん展示されていることでした。展示方法も斬新です。筋肉だけを展示しているもの、神経だけを展示しているもの、中には、体を縦に切って展示しているものなど、医師である私でもびっくりしてしまうような展示がたくさんあります。
その中の一つに「胎児の成長」というコーナーがあります。
受精して5日目から37週までの胎児が、順を追って展示されているのです。驚いたことに、事故などで亡くなった胎児なのです。受精して5日目の胎児は本当に数ミリの小さな細胞の塊なのですが、37週となると本物の赤ちゃんそのものであり、その途中の成長の過程がよく分かります。
私はオトコの専門なので門外漢なのですが、通常は婦人科のドクターがエコー(超音波)を用いてお母さんのおなかの中の胎児を診察します。その赤ちゃんそのものが、博物館の展示となっていることが大変な驚きでした。

これらの赤ちゃんは不運にも元気に生まれてくることはなく、この博物館で過ごすことになります。ちょっとかわいそうかな、と私は思って複雑な心境になったのですが、妻は「生まれてくることができなかったのは不運だったけれど、もしも自分の赤ちゃんが亡くなってしまった時を思うと、ここにいるのであれば会いに来ることもできるという考え方もあるんじゃない?」とも言っていました。
あなたはどう考えますか?
いずれにしろ、シカゴに来られる予定がある方には、お薦めのスポットです。
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>これらの赤ちゃんは不運にも元気に生まれてくることはなく、この博物館で過ごすことになります
日本では考えられません。死者にたいする扱いは、宗教によって違うのでしょうか?
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