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乳酸菌、こんなモノにも…みそ汁やココア、配合食品続々

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乳酸菌、こんなモノにも…みそ汁やココア、配合食品続々

 おなかに優しい成分「乳酸菌」入り加工食品の代表は、ヨーグルトや乳酸菌飲料。だが最近は、腸内環境改善に対する関心の高まりから、乳酸菌配合をうたったみそ汁やスープなどもお目見えし、多様化が進んでいる。

  ■1杯で1日分

 永谷園が2月に発売した即席みそ汁「シールド乳酸菌M―1みそ汁」(税込み希望小売価格140円)は、ヨーグルトなど乳製品を扱う森永乳業が発見した「シールド乳酸菌M―1」を配合。1杯分に1日分の摂取量の目安となる100億個が含まれている。

 一般的な即席みそ汁同様、器に調味みそと具を入れてお湯を注いで溶かすと 、ワカメ、ネギといった具材が入ったみそ汁が味わえる。「日本人の食生活に採り入れやすくするため、和食メニューの中で乳酸菌が摂取できる商品を」(永谷園)との狙いで開発されたという。

 エースコックが1月に発売した「ちょうポカ! とろーりトマトスープ ヨーグルト100杯分の乳酸菌」(同179円)は、乳酸菌の一種「フェカリス菌」約1000億個を配合したルーと、粉末スープにお湯を注いで作る即席スープだ。チキンをベースにしたトマトスープで、「体が温まる温かい食品で乳酸菌が摂取できれば」(エースコック)という発想で作られたそう。

  ■健康志向

 健康志向の飲料にも、乳酸菌を使った商品が登場している。

 伊藤園が昨年9月に発売したペットボトル入りの青汁「毎日1杯の青汁 無糖タイプ」(同159円)は、大麦若葉、ケールなど3種類の素材から成る青汁に、植物性乳酸菌を配合した。森永製菓は今年2月に「牛乳で飲むココア〈乳酸菌入り〉」(税込み想定価格210円前後)を発売。粉末を牛乳で溶かして作るココアで、鉄分やカルシウムなどが豊富なココア1杯分に1億個の乳酸菌が入っている。

 お菓子にも乳酸菌入りの商品がある。「パインアメ」で知られるパインの「乳酸菌10億個」(税込み希望小売価格216円)は、1個あたり10億個の乳酸菌「フェカリス菌」を配合したキャンディー。善玉菌を活性化させるとされるオリゴ糖も加えた。

腸を整え病気予防

 乳酸菌について、順天堂大大学院の竹田和由准教授(免疫学)は「乳酸菌は、乳酸を作る菌の総称で様々な種類が存在する。摂取すると整腸作用のほか、免疫細胞が刺激されることで病気の予防につながったり、腸内の菌のバランスを整えて健康改善に役立ったりという作用が期待される」と説明する。

 乳酸菌を配合したサプリメントなどを手がける化粧品メーカーのドクターシーラボが、昨年2月にインターネットで男女529人に実施した調査によると、「腸が弱っていると感じることがあるか」と聞いたところ、「ある」「時々ある」という回答が約6割に上った。「乳酸菌を積極的にとりいれたいか」との質問に、「とりいれている」「これからとりいれるつもり」との回答が約8割を占め、関心の高さがうかがえた。

 竹田准教授は「毎日、乳酸菌入り食品を継続的に摂取する習慣をつけることで、腸内環境だけでなく、体全体の健康管理意識を高める動機付けにもなる」と指摘している。

 (大郷秀爾)

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