高崎尚樹の健康ルネサンス
健康・ダイエット・エクササイズ
“たなぐら”通信vol1:福島県棚倉町より
福島県東白川郡にある 棚倉 という町に行ってきた。
東北新幹線・新白河駅から自動車で40分で到着できる城下町である。
人口1万5000人弱、世帯数は約4700世帯の小さな町だが、政府が進める地方創生・地域活性化事業に採択され、健康やスポーツで町の活性化に取り組む、元気がいい町である。地方自治体の厳しい財政や人口減少問題は、どこに行っても厳しい状態で、棚倉町も同様である。
26年前の平成2年、この町に第3セクターとして、スポーツリゾート「 ルネサンス棚倉 」が開業した。宿泊、レストラン、温泉に加え、テニスコート30面(内4コートはインドア)、乗馬(屋内の馬場有り)、25m温水プール、フィットネスジム、スタジオ、その他各種スポーツが楽しめる大規模リゾートである。
開業当時、町長はじめ役場職員、町民、そして、協力する民間企業(筆者の勤務する会社もそのうちの一つ)が一丸となって取り組み、都会から人を呼ぶことで町を活性化すると同時に、町民もスポーツを通じて明るく楽しく、そして健康になってほしいと願って造ったものである。町民のみなさんは 勿論 のこと、首都圏、東北など各地から利用者をお迎えしてきた。
昨年は、古くなった温浴施設を“棚倉温泉”として全面リニューアルし、にぎわっている。
だが、ここ数年は様々なことが重なり、棚倉町もたいへんな状況となり、利用者も減ってきた。ルネサンス棚倉を起点とした町の活性化は、これからはスポーツだけでなく、“健康づくり”“介護予防”“認知機能低下予防”を加えて活動を始めていく。
しかし、利用者をお迎えする前には、まず迎える町民が元気で健康でなくてはいけない。
ということで、健康づくりのサポーター養成から始めることにした。
第1弾は、「いきいき健康脳活サポーター」の研修。今まで運動指導をしたことのない町民の方が集まってくれるかどうか、事務局の筆者たちもドキドキだったが、フタをあけてみると、教室の定員を上回る応募があり、驚いた。
自分の健康づくりや認知症予防に興味があるのは理解できるが、それを他の方にも伝えていこうと思ってくれる人々の存在。棚倉町には、その力がみなぎっている。
研修や、健康ツーリズム、スポーツツーリズムも無事に終え、福島は春を迎えた。
一連のイベントを終え、ゆっくり眠った朝。朝食には地元食材を使った小鉢料理が並ぶ。
「 美味 しい!」と、つい食べ過ぎてしまうことを我慢する強い精神力。
その研修も必要なのだが、筆者は次からということにして、小鉢料理を全て食べてみることにした。「試食」、これも、筆者の重要な仕事なのである。
福島県棚倉町の健康づくりとスポーツでの地方創生を読者の皆さまにも応援していただきたく、時折、この欄に“たなぐら”通信を書かせていただくことをお許し願いたい。
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