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レスリング金メダリスト 小原日登美さん

一病息災

[レスリング金メダリスト 小原日登美さん]運動性無月経(2)いつも寄り添ってくれた夫

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[レスリング金メダリスト 小原日登美さん]運動性無月経(2)いつも寄り添ってくれた夫

 ロンドン五輪(2012年7~8月)に挑んだ2年間は、減量に苦しめられた。57キロあった体重を48キロ級まで落とす。

 試合前の1週間は、練習で2キロ落としては食事で1キロ戻す日々。本番前日に計量を終えると、今度は一晩で約5キロ増やさなければいけなかった。

 月経が定期的に来るためには、体に一定の脂肪が備わっている必要がある。そのため、極端な減量をすると月経は止まってしまう。

 2009年末に現役復帰し、練習が厳しくなるにつれ、18%あった体脂肪率は10%以下になり、12年1月以降は無月経になった。婦人科医からは「女性ホルモンの分泌が減り、閉経状態に近い数値」と言われた。

 無月経は、妊娠を目指す際のハードルにもなる。不安はあったが、「体の状態を知ることができたのはプラス」と言い聞かせた。

 この時、冷静でいられたのは、生理が乱れがちだった10代の頃から婦人科にかかっていて、心構えができていたから。医師と相談し、五輪が終わるまでは無理に薬で月経を戻さず、経過をみていくことにした。

 五輪が近づくにつれ、重圧は増した。減量によるストレスも重なり、泣いたことも。そんな時は、元レスリング選手の夫、康司さん(34)が寄り添い、「大丈夫だ」と言ってくれた。「心配事を打ち明けても、前向きな言葉で返してくれる。全て受け止めてくれました」

 

  レスリング金メダリスト  ()(ばら)   日登美(ひとみ) さん(35)

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sokusai_117

 
 

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