知りたい!
医療・健康・介護のニュース・解説
至福の映画観賞…「つむぐもの」主演 石倉三郎さん

初めて主演した映画は介護がテーマで、頑固な和紙職人を演じました。
世間との交流がほとんどなかったのに、突然倒れて介護を受ける立場に。しかも、娘ほどの若い韓国人の女性に面倒を見てもらうんです。
介護は身近な問題です。妻の姉夫婦が老々介護で、働き盛りの長男が介護離職をしました。私自身も、私か妻のどちらかが倒れたら老々介護です。差し迫ったテーマですが、互いにその話題を避けている節があります。怖いからでしょう。
役者になりたいと思ったのは子どもの頃です。毎日、映画館に通っていました。兄が映写技師で、母親がチケット売り場で働いていたんです。3本立てで作品が毎日変わる。時代劇の黄金期で、チャンバラの格好良さや、主役のきれいな顔立ちにひかれました。
今も映画観賞が唯一の趣味です。休みの日は家でずっとDVDを見ています。コレクションは2000本ほどあります。フランス映画から、掘り出しものの古い邦画まで7~8本を一気に見ます。ビールを片手に、至福ですよ。
夢は、つつがなく仕事を続けること。仕事があるうちが花だよね。抱負を聞かれたら、来年も、こうしてインタビューを受けることかな。
◇俳優。1946年、香川県出身。67年に東映に入社し、俳優デビュー。演劇活動を経て、テレビドラマや映画、舞台などで活躍。初主演映画「つむぐもの」は3月19日から全国で順次公開。
(聞き手・野口博文、写真・青山謙太郎)
【関連記事】