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ピカピカ 家事代行…収納プロ ヘルパー資格者
共働き家庭や高齢者世帯の増加に伴い、家事代行サービスが注目されている。
研修を積んだスタッフが自宅を訪れ、部屋の片付けや洗濯、食事の支度などを希望に応じて行ってくれる。各社の料金プランや得意分野は様々だ。
◇同じスタッフが訪問
矢野経済研究所の「住まいと生活支援サービスに関する調査結果2013」によると、家事代行サービスの2012年度の市場規模(見込み)は980億円。国が日本再興戦略の中で、女性の活躍の推進に向け家事支援サービスの充実を掲げていることもあり、将来的には数千億円規模に成長するとみられている。
1999年から家事代行サービスを始め、業界の先駆けとなったベアーズ(東京都)で最も人気なのは「デラックスプラン」。料金は1時間当たり税込み3564円で、月2回以上、1回2時間以上から利用できる定期コースだ。毎回同じスタッフが訪問するので、留守にした際の掃除や洗濯なども頼みやすく、共働き家庭や単身者には使い勝手がよい。
◇夜間・早朝も
介護事業者として、全国に拠点を持つニチイ学館が行う「ニチイライフ」は、スタッフの多くがヘルパーの資格を持つ。掃除や買い物、食事の支度などは介護保険のサービスでも対応しており、お手のものだ。
料金体系は、都内、都市部など全国を3エリアに分けて設定。利用は月1回1時間から(都内の料金は1時間当たり税込み4536円)可能だ。各地に拠点があるため、原則交通費を払う必要がなく、割増料金はかかるが、夜間や早朝でも対応する。
横浜・川崎市を中心にサービスを展開する「カジトク」は、掃除や洗濯を行うスタッフのほか、整理収納アドバイザーの有資格者も各家庭を訪問する。アドバイザーは物の量や収納スペースをチェックし、物を適量に減らす方法や適切な収納家具の購入、模様替えなどを指南する。近隣の家庭と同じ曜日を一緒に申し込むと、一定の条件で1時間当たり600円程度の割引が受けられるプランもある。
シニアも活躍
全国に約1300か所あるシルバー人材センターが行う「家事援助サービス」は、元々サービスを提供する高齢者の生きがいづくりや社会参加が目的のため、料金は1時間当たり1000~1500円程度と比較的割安だ。スタッフとして訪れる高齢者は、近隣の人が多く、交通費はかからないことが大半という。
ただ、料理など手間のかかる家事は、100円程度の割増料金を取る場合もある。また、スタッフがすぐに見つからないこともあるほか、センターによっては留守宅での作業をしないところもある。
いずれのサービスも、スタッフが食器や家具などを破損した際に補償するため保険に加入している。
利用する際は、どんな家事をしてもらいたいかをきちんと伝え、料金を確認することが大切だ。また、洗濯物の干し方・たたみ方など、家事のやり方は好みが分かれる。利用開始後は、連絡ノートを用意して、希望を遠慮なく伝えられるようにしてもいい。(大広悠子)
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