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食品ロスなくそう…見切り品活用 使い忘れ防ぐアプリ 消費者啓発

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食品ロスなくそう…見切り品活用 使い忘れ防ぐアプリ 消費者啓発

 廃棄されるはずの食品の不正転売が問題となる中、まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」についても関心を持ってもらおうと、消費者の啓発活動が多様化している。

 見切り品の購入がロス削減にもなるとシールで訴えたり、食材を使い切るレシピをホームページで紹介したり。買い物や料理法を見直し、食品ロスの半分とされる家庭での廃棄を減らす狙いがある。

 今月上旬、東京都内で食品ロスに関するイベントが開かれ、涙を流すキャラクターが「つれてって!それ、フードレスキュー」と訴えるデザインのシール=写真=が注目を浴びた。

 シールは広告大手の博報堂が作成。食品売り場の見切り品に値引きシールと一緒に貼り、賞味期限や消費期限が近い食品を「捨てられる前に買って」と勧める。

 イベントを主催した「フードロス・チャレンジ・プロジェクト」代表の大軒恵美子さんは、「買えば食品ロスが減らせて、社会貢献にもなると考えてもらいたい」と話す。19日からイオン葛西店(東京都江戸川区)のキャンペーンで実際に使用される予定だ。

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自宅にある食材を確認できるパルシステムのアプリ

 購入した食品を使い切るための情報提供も進んでいる。

 生協のパルシステム生活協同組合連合会(東京)は2014年、食材管理に役立つスマートフォンのアプリを開発した。同連合会の会員が食品を注文すると、内容が自動的にアプリの「食材リスト」に掲載。食べ切った食品を削除すれば、何が残っているかが一目で分かる。「冷蔵庫の奥に入れたままダメにする食材が減った」と好評という。

 消費者庁は、料理サイトのクックパッドに「消費者庁のキッチン」と名付けたコーナーを設け、食材を使い切るレシピや、残った料理を別の料理に変身させるレシピを紹介している。皮ごと食べられる食材や食品の保存法なども載せ、習慣の見直しを促す。

 賞味期限が近いなど廃棄の危機にある食品を持ち寄り、調理して食べる催し「サルベージパーティー」を、学びの場として生かす動きもある。

 こうした催しを数多く企画してきたグループ「サルベージ・パーティ事務局」では、参加者に自己紹介の時間を設け、持ち寄った食品がなぜ残ったかを説明させている。

 同事務局代表の平井巧さんは「説明することで、自身の食品ロスの傾向がつかめる」と話す。安いからと買い込んだ、普段の調理法がワンパターンで持て余した――などと気づくことができ、行動の見直しにつながるという。

 不正転売事件を受け、食品の廃棄について考えた人も多いだろう。食品ロスに詳しい消費生活アドバイザーの井出留美さんは「ロス削減は、消費者個人が今すぐにでも始められる」とし、取り組むべき10か条を挙げる。「消費者側にこうした意識が高まれば、大量生産や過剰在庫への対処など、業界の動きも加速するはず」と期待する。

  ◇食品ロスを減らす10か条

・買い物前に自宅の食品の種類と量を確認

・空腹の状態で買い物に行かない

・買い物時、すぐ食べるものは手前(期限が近いもの)から取る

・必要以上に買いすぎない。限定品やセット販売に注意

・調理で食材を使い切る

・残った料理は別の料理に活用

・賞味期限はにおいや見た目など五感でも判断する

・ストック用の食品は、使った分だけを買い足して管理

・外食時も注文しすぎない

・残さず食べる

  <食品ロス>

 食べられる状態で廃棄される食品を指す。農林水産省の2012年度の推計では、国内で廃棄される食品(年間2800万トン)のうち、642万トンが食品ロスといわれる。うち半分は製造や小売りなど事業者によるもので、残り半分は家庭での食べ残しや、食品を手つかずのまま捨てることなどが原因とされる。

 (大石由佳子)

 (2016年2月19日 読売新聞朝刊掲載)

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