宋美玄のママライフ実況中継
医療・健康・介護のコラム
ジカ熱流行、妊婦さんは気をつけて!
冬らしい日が続きますね。産前産後に長い間手伝いにきてくれていた私の母を慰労(?)するため、福島県の磐梯熱海温泉に行って来ました。雪が積もっていて、娘は大喜びで露天風呂のへりで雪だるまを作っては手をお風呂で温めていました。息子はいつもより長湯だったためか、その後、非常によく寝てくれました。そのため、帰って来た後に家でも長湯にしてみようと思いましたが、娘がちょっかいを出し続けて危なっかしいので断念しました。
大変な感染症のニュースです。
ジカ熱、日本も対策会議…妊婦の渡航に注意喚起
菅官房長官は2日午前の記者会見で、ジカ熱に関する関係省庁対策会議を同日夕に開催すると発表した。
菅氏は、日本政府として、特に妊婦に対して流行地域への渡航を控えるよう注意喚起していると説明。その上で、「今後も速やかに検査態勢の整備をしっかり図っていきたい」と語った。
厚生労働省は、ジカ熱を4類感染症に指定して、患者を診察した医療機関に保健所への報告を義務づける。また、流行地域からの帰国者に発熱などがある場合、本人の申告に基づき、検疫所でウイルスの検査も行えるようにする。
渡航者には長袖や長ズボンを着用し、蚊の忌避剤を使用するなど刺されないよう注意を呼びかけている。
(2016年2月2日 読売新聞)
小頭症との関連、指摘される
ブラジルで生まれた赤ちゃんの小頭症の発生数が、例年の10倍以上に急増し、母親の羊水からジカウイルスが見つかったケースがあるためジカ熱との関連が指摘されていました。コロンビアやエクアドルでは、赤ちゃんへの影響が解明されるまで妊娠を控えるように勧告までなされ、この感染症に関するニュースを注視してきましたが、中南米で急速に感染が広がっているということで、ついに世界保健機関(WHO)が非常事態宣言を出しました。日本政府としても、特に妊婦に対して流行地域への渡航を控えるようにと注意喚起しているとのことです。
感染地域、広がる懸念
中南米は日本から距離があるため、不要不急の旅行をする妊婦はあまりいないだろうと思われますが、仕事や家庭の事情などがあっても渡航しない方がいいでしょう。また、地球温暖化で蚊の生息地は広がっており、今後感染地域が広がることが懸念されます。妊娠中にアジアやグアム、ハワイなどのリゾート地へ旅行する人は相変わらず多いようですが、おすすめしません。蚊になるべく刺されないような対策はあれど、絶対に刺されない方法はありませんので、もともとマタ旅海外旅行はいろんな理由でおすすめしないところを、あえて今行く必要はありません。私だけは大丈夫だろうと思わずに、航空券を予約している方も迷わずキャンセルしてください。お友達やご家族がマタ旅海外旅行を計画しているのを知った方は、後悔先に立たずですので全力で止めてあげてください。
日本の水際作戦、まず意味はなし
厚生労働省は空港などで感染者を発見する水際作戦を行うと言っているそうですが、感染者の8割は無症状とのことなのでまず意味はないと言っていいでしょう。現在のところワクチンはありませんし、ジカウイルスを媒介する蚊の一つであるヒトスジシマカは日本にも青森以南に生息していますので、今後日本に感染者が入って来れば日本での流行もありえるかも知れません。今は冬で蚊はいないためしばらくは日本で流行することは考えにくいですが、ジカ熱流行地でオリンピックが開催されることもあり、夏以降のことはまだわかりません。少子化が深刻な日本で妊娠しづらくなるような事態だけは避けたいと思いますが、現状では祈るしかありません。
妊婦の方、妊娠を考えている方はジカ熱のニュースに注意してください。また、こちらでも取り上げようと思います。
【関連記事】
ワクチン反対論
かわ1020
B型肝炎ワクチンに反対するブログを書いている人が、 ジカ熱流行の原因はB型肝炎ワクチンの義務化にある」と述べていて、この人たちは自説の強化のため...
B型肝炎ワクチンに反対するブログを書いている人が、
ジカ熱流行の原因はB型肝炎ワクチンの義務化にある」と述べていて、この人たちは自説の強化のためならどんなこじつけでもやっちゃうんだなーと呆れました。
ジカ熱にもワクチンがあるといいんですけどね。
妊娠中かかると胎児の命に危険があるという意味では風疹も同じように恐れられなければならないと思うんですが、これほどに啓蒙が進まないのは残念ですね。
つづきを読む
違反報告